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★【沖縄ウッディフェア特集⑥】語り掛ける沖縄の形 最果ての工房で作り続けるたま木工・玉元 利幸さん

玉元利幸さん
使ってみたくなる中が漆塗りの2段重ねの弁当箱

 やんばるの森が広がる沖縄本島北部の東岸にある東村で工房を営む玉元利幸さん(47)。静かな自然のたたずまいの中で黙々と沖縄の木を使い、細部まで意匠が施された器やカトラリー、コーヒーカップを作っている。
 「表面がつるりとしているものより、自分で削りを入れるのが好み。木の肌触りを感じてもらえたらうれしい」。
 装った食べ物が映えそうな、中が漆(うるし)塗りの弁当箱は、使ってみたくなる逸品だ。どれも、語り掛けるような沖縄の自然から生まれた形に吸い込まれる。コップやコーヒーカップは程よい大きさで、使い手のことをよく考えて作られている。
 「自分の好きな形を作って売れていくのが楽しい。沖縄にも木工の文化があることを県外にもアピールしていきたい」
 玉元さんは、うるま市出身。友人のカフェをつくるために大工仕事を手伝ったことが、木工の世界に入るきっかけとなった。
 「加工がうまくいった時の楽しさを感じながら仕事をしている」。最果ての工房で、朝8時半から夜の7時までひたすら作り続けている。

たま木工インスタグラム https://www.instagram.com/tama.moko?igsh=MXZlMHV0d3N5ZGZzYQ%3D%3D&utm_source=qr

※木工芸品が一堂に会する沖縄ウッディフェア(10月31日~11月3日)。個性的な作家たちが表情豊かな沖縄の木を使い腕を振るった作品を一覧できるまたとない機会となる。どれもストーリー性があり、語り掛けるような魅力がある。北はやんばるの森から南は那覇近郊まで各作家たちの拠点やショールームを訪ねた。

食べ物が映える弁当箱の漆塗り
程よい大きさのコップやコーヒーカップと器

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