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フランスベッド 新ブランド 繊維に銀イオン含有 除菌機能持つマットレス

マットレス生地の抗菌性試験。除菌機能糸アグリーザを使用した生地では、時間の経過とともに菌が減少するという。
通常のマットレス生地

 フランスベッドホールディングス(東京都新宿区)は7月17日、除菌機能を持つ、衛生に特化したマットレス・寝具ブランド「Culiess(キュリエス)Ag」を発表。製品のマットレス4種と寝装品3種を8月1日に発売することを明らかにした。新ブランド製品には、東洋紡(大阪市北区)と共同開発した除菌機能糸「AGliza(アグリーザ)」を使用し、繊維に含まれる銀イオンにより寝具自らが生地を除菌する。フランスベッドでは、高基準の衛生性を持つキュリエスAgを次期戦略商品として、共働き世代や子育て世代をメインターゲットに販売していく方針で、初年度売り上げ8億円を目標にしている。

共働き・子育て世代狙う

 フランスベッドによると、キュリエスAgは、銀イオン結合でマットレス表生地を清潔に保つとともに、通気性に優れた「高密度連続スプリング」との組み合わせで湿気をため込まないのが特長。高温多湿の日本の夏は菌が繁殖しやすい一方、マットレスなどの寝具は頻繁に洗うことが難しいことから、より衛生的な寝具の提供を目指したもの。
 キュリエスAgは、黄色ブドウ球菌、肺炎かん菌、緑膿菌、大腸菌、セレウス菌、サルモネラ菌、レジオネラ菌など11種類の菌に効果が実証されているという。これまでの抗菌防臭加工や制菌加工よりも幅広い菌類に高い効果を発揮することや、時間の経過とともに菌が減少することから同社では「除菌」機能と定義している。
 また、銀イオンは洗濯しても落ちないため、マットレスの耐久期間とされる10年間は効果が持続するとしている。
 一方、マットレス内部に使われている高密度連続スプリングは、個々のスプリングを布で包むなどの加工を施していないため通気性に優れ、高温多湿の日本の気候に適した構造。また、一本の鋼線で編み上げられたスプリングが体圧を面全体で受け止めるため、部分的な落ち込みを軽減、耐久性も向上するという。
 8月に発売されるマットレスは①しなやかな感触が特徴の「Ag―MH―055」②安定感のあるしなやかさの「Ag―PW―DLX」③ソフトタッチな好触感ウレタンフォームを使った「Ag―PW―SPL」④好触感ウレタンフォームをさらに投入した「Ag―PW―EXC」の4種で、それぞれシングル、セミダブル、ダブル、ワイドダブルの4サイズが用意されている。
 全タイプに高密度連続スプリングとアグリーザ糸を使用し、防ダニ、防臭、防菌機能を持たせているほか、②③④には同社の独自技術「プロ・ウォール」加工が施されている。これはマットレスの全周にウレタンの原料となる発泡液を流し込み、スプリングの一部に組み込ませることで、マットレスの端を強化し、表面に張りを与えるもの。マットレスの端に体重をかけても沈みこまないため有効面積が広がり、寝返りでベッドのどの部分に移動しても、寝姿勢を崩すことなく快適な睡眠を実現するという。
 マットレスのほかに除菌機能糸アグリーザを使った高衛生寝装具として、ピロケース、マットレスカバー、ベッドパットの3製品を同時発売する。
 同社では今後、ハウジングやホテル向け商品への導入も予定しており、キュリエスAgのラインナップ拡充を進め、2021年には生産マットレス全体の65%まで拡大していく計画だ。

除菌機能を備えたマットレス「キュリエスAg」
通気性に優れた「高密度連続スプリング」

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