ニュース2023.10.22
飛騨の家具フェスティバル(飛騨の家具実行委員会と協同組合飛騨木工連合会主催)が10月21日、岐阜県高山市の飛騨・世界生活文化センターをメイン会場に開幕した。同センターのコンベンションホールに設けられたテーマブースでは、トークショーや「飛騨つくり手市」などイベントが連日開催され、高山・飛騨両市内の各社ショールームで25日まで新作が披露される。
テーマは飛騨デザイン憲章第2条「人がつくる~人がつくり、人をつくり、人とある~」。レイアウトを一新してメイン会場の奥に「tamari architects」の設計によるテーマブースが登場した。ディレクションは「飛騨の森でクマは踊る(ヒダクマ)」。
21日に行われたオープニングセレモニーで飛騨木工連合会代表理事の白川勝規氏は「旅行など消費が外向きになったこともあって厳しかったが、ここ2、3カ月は各社売り上げが上向きになっている。中国製品など約80%を占めていた輸入海外製品の圧力が下がってきたことも影響していると思う。それが70%になったとすると、われわれの市場は1・5倍になる。メンテナンスをして長く使う日本の家具の可能性が高まっている。今回も『日本の家具、飛騨の家具ここにありき』を示す展示会にしたい」と力を込めてあいさつした。
来賓として招かれた衆議院議員の金子俊平氏は「フェスティバルがこんなにおしゃれに衣替えされて驚いている。円安で作り手の皆さまにとっては厳しい状況が続いている。大事な主要産業をしっかりと支援するので、盛り立てていただきたい」と祝辞を述べた。
岐阜県知事の古田肇知事は「飛騨の家具は、世界の家具デザインに影響している。イギリスで開催されたジャパンハウス・ロンドンの『飛騨の匠・伝統は未来を拓く』でも多くの注目を集めた。伝承されてきた匠の技術に触れていただくことで、その素晴らしさや価値を再認識する機会になることを心から願っている」とメッセージを寄せた。
高山市長の田中明氏は「飛騨地域には自分だけでなく産業全体を盛り上げていこうというDNAがある。それを引き継いでいるのが飛騨木工連合会の力。ものづくりの中心としての飛騨の家具を見聞して、高山の強みを感じて産業を盛り上げていただきたい」とあいさつした。
高山商工会議所会頭の北村斉氏は「日本家具産業振興会や旭川の皆さまがいらっしゃることになっており、交流が活発になっている。去年暮れから苦労が続いているが、これを契機に軌道に戻すように努力して、元気な高山をつくっていただきたい」と話した。
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