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★【中国国際家具見本市① 進化する中国デザイン】ダビンチへのオマージュ、ガラスの家具で表現

GORDON GUのブースを写真に収める客足が絶えなかった
ダビンチのコレクションをデザインしたゴードン・GU氏

 「目標はイタリアを超えること」。中国家具メーカーの社長はそう断言した。中国・広州市で3月に開催された中国国際家具見本市(CIFF)に出展した中国家具メーカーのデザインの進化が著しい。4700を超えるブランドの中でも、特に1~5のスターホールは、無垢材やガラスなど多様な素材を使った、まぶしいほどの最先端の家具が集まる。CIFFの出展社の中から注目されたメーカーをピックアップしてお伝えする。

 ガラス素材を使ったラグジュアリー・コレクションを製造・販売するGORDON GU。創業者であるゴードン・GU氏は「最後の晩餐」が制作され、レオナルド・ダビンチがそこで17年間暮らしていたというミラノの旧居を購入した。そのダビンチにオマージュを捧げたコレクション「DA VINCI Lifestyle」を発表した。
 素材にはGlacier Crystal(グレイサー・クリスタル)と呼ばれる特殊ガラスが使われている。ミラノデザインウィークではこの邸宅でイベントを開催した。
 「Florence Dining Chair(フローレンス・ダイニングチェア)」の錦織の背と座面には、ダビンチによる手描きの古城のスケッチが描かれ、「Tuscany Round Dining Table(トスカーナ・ラウンドダイニングテーブル)」には、ダビンチが1486年頃に作成したスケッチ「ウィトルウィウス的人体図」が天板の下に彫り込まれている。脚部の形状は、ダビンチの古城建築に見られるアーチ型の扉からインスピレーションを得ている。
 ゴードン氏は「ダビンチの作品は芸術の中でも最高級のもの。非常に高いレベルでブランディングしたいと思っている」と思いを語った。
 GORDON GUは、浙江省の省都・杭州市に拠点があり、ニューヨークをはじめ世界20カ所に販売拠点を持ってる。家具のほかにライス・ワインやお茶、トランクケースなども販売している。
 ソファコレクション「G Casa」は、「ミニマルなデザインでありながら、優れた快適性を実現している」とセールス・ディレクターのGinshan氏は紹介した。 アジア地域を担当するLynn Wang氏は「私たちの全ての製品と自家製ライス・ワインを日本に宣伝し、輸出したい」。日本企業とのビジネス構築を望んでいるという。

トスカーナ・ラウンドダイニングテーブルとフローレンス・ダイニングチェア
G Casa「Melody」のシンプルなデザイン

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