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★美術館から生まれた椅子 カンディハウスが米谷氏デザイン「KYOBASHI」披露

米谷ひろし氏デザインの「KYOBASHI」
背をテーブル天板より低く抑えた「後ろ姿の美しさ」が特徴

 カンディハウス(北海道旭川市)は7月2日、デザイン事務所トネリコの米谷ひろし氏デザインの新作チェアー「KYOBASHI(キョウバシ)」ならびに、深澤直人氏デザインの「KOTAN(コタン)」シリーズに新たな材質、カラーを追加したチェアー、テーブル、ハイチェアーなどの新製品を7月4日に発売すると発表した。

最小限の存在感と、そこから生まれる静寂 米谷ひろし氏

 KYOBASHIは、今年1月に開館したアーティゾン美術館(東京都中央区、旧ブリヂストン美術館)の建物のデザインを手掛けた米谷ひろし氏が「最小限の存在感と、そこから生まれる静寂」を求めてデザインしたという椅子。
 美術館から生まれたこの椅子は、数多く並べても空間のノイズにならないよう、背をテーブル天板より低く抑えた「後ろ姿の美しさ」が特徴。
 製造を請け負ったカンディハウスが、米谷氏とともに掛け心地や取り回しの向上を図ってリデザインし、今回製品化に至ったという。材料を北海道ナラに変え、塗装は新色ミディアムブラウンを加えた全7色に対応。座も手入れし易いカバーリング仕様に変更された。

新製品の丸テーブルも 深澤直人氏

 一方のKOTANは、カンディハウスが「次代のロングライフプロダクト」を目指して深澤直人氏と開発した丸棒と丸い座だけで構成された椅子シリーズ。発売から1年が経ち、今回、新素材やカラーバリエーションとともに、新製品のテーブル、スツールなどが加わった。
 新素材としては、使用頻度が高い公共空間でも長く使えるよう座面や天板にリノリウムと木を採用した製品が追加された。リノリウムは6色、木部も7色のカラーバリエーションを展開している。
 また新たに追加されたラウンドテーブルは、天板の高さと直径が異なる計12サイズ。スタンディング形式のミーティングなどに使えるハイテーブル、パーソナルに使える小テーブル、直径が大きめのダイニング向きなど、天板、脚、ベースの組み合わせは全98通りに及ぶという。さらにハイテーブルに合わせたハイチェアー、ハイスツールも今回、シリーズに加わった。

オフィスや家庭用にも提案

 今回発表の2シリーズについて同社では「ミニマルなデザインならではの、生活スタイルや働き方が多様化する現代に寄り添うシリーズに発展した。これら新作家具を公共施設やオフィス、レストラン、ホームユースなど幅広い空間に提案していく」としている。
 同社では7月4日から旭川、東京、大阪ショップで新製品を展示販売するとしている。来店には事前予約が必要。

※7月15日付家具新聞で詳報をお伝えいたします。

深澤直人氏デザインの「KOTAN」の新作
テーブル、ハイチェアーもシリーズに加わった

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