連載

【東京インターナショナル・ギフト・ショー春2026】つなぐデザインしずおか メーカーとデザイナー協働で商品開発

バードケージチェア
支障木を使ったスツール

 「つなぐデザインしずおか」ブースでは、静岡産業振興協会によるメーカーとデザイナー共同の新商品開発を応援するプロジェクトを紹介した。家具メーカーでは藤永製作所、日本スエーデン、大伸木工、iwakaguが製品を出展した。
 藤永製作所は、藤村益生氏(藤村デザインスタジオ)と共同開発した「バードケージチェア」を出展。駿河竹千筋細工の繊細なイメージを現代の椅子に置きかえた製品で、多数のスチールパイプが床面から立ち上がり、背面やひじ掛けを形成しながら美しく磨かれた鏡面の座面を支える。繊細でありながら強度と柔軟さを併せ持つチェアとなった。
 iwakaguは、曲がりや倒木などで木工産業からはじかれた材、暮らしや建物の支障となる木々などの難材を価値に変えるプロジェクトの一環として、原木の表情を残したスツールを出展した。デザイナーはイトウケンジ氏(KID)。同社では次の世代に木工産業を引き継いでいくために産地・静岡のさまざまな作り手と連携して、この活動を続けていくとしている。
 日本スエーデンは、靴やサンダルのパーツを抜き取るスエーデン鋼抜型製作会社で、革加工における「型抜き」の工程から着想したスツールシリーズを出展した。革張りの座面の側面をスエーデン鋼で囲み、革で覆ったスチール脚が支える。座面は抜き型の形状をモチーフに台形や五角形、長方形などのフォルムを展開。鋼の精密な構造と革の柔らかな質感が交錯する製造のプロセスそのものを造形に変換したという。デザインはKAVOの竹下早紀、安田玲奈の両氏。
 仏壇仏具製造の大伸木工は「祈りのあかり」を展示した。高さ380㍉のウォールナット材で構成する格子状のデザインで、ガラスの棚にお気に入りの小物を飾ったり、写真や思い出の品を飾って故人をしのぶ「祈り」、「癒し」の形をデザインしたという。

スエーデン鋼を使ったスツール
祈りのあかり
「つなぐデザインしずおか」ブース

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