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★【銀座英國屋 ・小林英毅社長 後継者へのメッセージ⑪】売れるWEBページの作り方 デザインが良くても問い合わせてもらえない

FOGAジャパンのWEBサイト

 連載第10回では、後継者の仕事として「現経営者にとっての課題を、現経営者とともに解決する」をお勧めし、具体的な経営課題が思い当たらない場合には「売れるWEBページへの刷新」をご提案しました。その具体的な方法をご説明して参ります。
銀座英國屋の実績:店舗数半減にも関わらず、利益大幅アップ
 先に銀座英國屋での実績をご紹介すると、2019年度11店舗→2024年度5店舗と店舗数は半分以下に統合しました。閉店した6店舗は、売上占有率計58・4%。しかし、新規売り上げは2019年度→2024年度で175・9%。
 店舗数の減少とともに、家賃も削減できたため、利益は大幅にアップし、一人当たり平均給与も2024年度には、業界の平均年収の130・7%となりました。
 店舗数半減にも関わらず新規売上・利益・平均給与の増額をこのように実現できたのは、「売れるWEBページ」に刷新して、店舗数が減っても集客できる(=目的来店を獲得できる)仕組みにしたためです。
 「売れるWEBページ」にするにあたり、大前提としての必要な理解が「問い合わせは比較された後」です。
WEB集客の勘違い:使っていただければ分かっていただける
 一般的に「説明すれば分かっていただける」「見ていただければ分かっていただける」「使っていただければ分かっていただける」と思いがち。昔は弊社でも「お召しいただければ分かっていただける」と考えていました。しかし、実際には、それらはお問い合わせていただいた後の話です。
 つまり、「どのようにしてお問い合わせいただくか?」が核だということです。
WEB集客の勘違い:奇麗なデザインで売れる
 また、もう一つある勘違いが、「奇麗なデザインで売れる」です。
一般的なWEB制作会社も勘違いしているため、デザインの奇麗さをPRすることがほとんどで、結果的に成果が出ません。つまり、問い合わせを獲得できません。
 資金力のある大手企業であれば、ほかの広告手法による予備知識が消費者にすでにあるため、WEBサイトではブランディング強化を目的にデザインを奇麗にすることも一つの手法です。しかし、中小企業では広告宣伝費も限られるため、「ほかの広告での予備知識」が現実的ではありません。結局、予備知識なし、もっと言えばWEBサイトのみで差別化のポイントを理解いただく必要があるため、奇麗なデザインで売るということは、難しいと言わざるをえません。
参考事例:オーダー家具FOGAシステム
 検索キーワード「オーダー家具」で中小企業の「売れるWEBページ」の参考を探しましたが、FOGAジャパン様 https://promote-foga.com/ が参考になるかと思います。逆に言えば、他では差別化ポイントが明示されているページを見つけることができませんでした。FOGAジャパン様のページは、奇麗なデザインとは言いにくいかと思います。
 しかし、左記の点で優れたWEBページであると言えます。
 ①初めに、競合商品となる既製品家具・サイズオーダーとの差別化を明示している。
 ②「創業50年、震度7以上でも1件も倒れていない」と信頼を得られる文言を明示している。
 もし、「オーダー家具を探しながらも、価格を気にされるユーザー」がご覧になったら、「下部の説明も読もう」と読み進めてもらいやすいページだと思います。これが単にデザインが奇麗なページだとすると、下部の説明までは読み進めてもらえないものです。
今、「売れるWEBページ」にすれば、成果が出やすい状況
 今回、参考となるWEBページを探しましたが、上記のFOGAジャパン様以外では、「売れる」と思われるオーダー家具業界のWEBページは、見つけることができませんでした。つまり、今、「売れるWEBページ」にすれば、成果が出やすい状況であると思います。
次回は「売れるWEBページ」の作り方―越えるべき3つの壁
 次回連載第12回では、売れるWEBページになるための、3つの壁をお伝えします。
 先にお伝えすると、「見ないの壁」「信頼しないの壁」「行動しないの壁」をユーザーに超えていただかなければ、お問い合わせはしていただけない、ということを解説いたします。

小林英毅社長

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