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★【2025飛騨の家具】匠の歴史に触れる5日間 「伝統を生かす」テーマに飛騨の家具フェスティバル7月2日開幕 

匠の歴史が詰まった「ミュージアム飛騨」と連動して『飛騨木工連合会 飛騨の匠学会』によるミュージアムツアーも開催される(写真提供:飛騨木工連合会)
飛騨の匠の歴史を語る「ミュージアム飛騨」の展示

 飛騨の匠の伝統と技術の祭典「飛騨の家具フェスティバル」が7月2日に開幕する。飛騨の家具フェスティバル実行委員会と協同組合飛騨木工連合会が主催する同フェスティバルは、岐阜県高山市の飛騨・世界生活文化センターをメイン会場に、同市と飛騨市の各社ショールームで新作が披露される。テーマは、飛騨デザイン憲章第4条「伝統を生かす ~匠の遺伝子~」。同センター内にある「ミュージアム飛騨」を、飛騨の匠が築いたものづくり文化を後世に伝承する「飛騨木工連合会 飛騨の匠学会」のレジェンドメンバーが案内する。日本家具産業振興会が4月に発表した「JAPAN FURNITURE MONTH」と連動したオープンファクトリーも行なわれる。

 メイン会場の飛騨・世界生活文化センターでは、初日の7月2日に、日本の家具の未来をテーマにしたオープニングトークが開催される。ゲストにJAPAN FURNITUREの指揮を執る日本家具産業振興会IFFT委員会委員長の藤田哲也氏(旭川家具工業協同組合理事長 、カンディハウス代表取締役会長)、高山市の田中明市長を迎え、飛騨木工連合会理事長の白川勝規氏(シラカワ代表取締役会長)とともに、今後のIFFTが目指すもの、家具産地としての飛騨の展望について語る。司会進行は飛騨の家具フェスティバル企画委員長の岡田明子氏(飛驒産業代表取締役社長)が務める。
 日本の家具業界が新たな局面を迎えている今、両産地のトップが会して、どのような業界の展望が語られるのか、秋に予定されている「JAPAN FURNITURE SHOW by IFFT」の企画の進捗も注目される。
 5日には今回のテーマとなっている飛騨デザイン憲章第4条「伝統とは守るべきものではなく、超えるものである」に基づいて革新的なアクションを起こした白銀技研代表取締役の西洋介氏、慶応義塾大学大学院政策メディア研究科特任准教授の古里圭史氏(リトルパーク代表)を招いたトークショー「伝統と革新」が開催される。1300年の歴史を持つ「飛騨の匠」を多角的に探るトークイベントも6日に行われる。
 このほか、飛騨木工連合会飛騨の匠学会のメンバーによる案内で「ミュージアム飛騨」の見学ツアーが6日の最終日まで連日開催されるなど、飛騨の伝統と歴史を巡る5日間となる。
 ショールームなどでイベントを開催して集客を図る活動も活発化してきている。柏木工は能登半島地震被害の記憶を風化させず、同地域の文化を守り継承していくために「輪島朝市 in KASHIWA」の出張朝市と「能登震災の復興を伝える写真展」の2つの催しをショールームで開催する(3面参照)。
 飛騨の新作家具に囲まれたメイン会場で交流を楽しむ「ふれあいパーティー」は、2日の午後6時から(参加費2000円、申し込み制)。
 飛騨の街をバスで巡り、各社が手掛けたコントラクト物件を見学するビジネス向けツアーも用意されている。飛騨の特徴を生かした家具と建築が実際に見られるまたとない機会となる。ツアー後には飛騨の家具メーカー各社のコントラクト対応情報もまとめて伝えられる。

連日熱気あふれた昨年のトークショー

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