ニュース2026.04.06
日本住宅・木材技術センターは3月9日、高齢者施設に秋田スギ無垢板設置したところ、認知機能改善効果をもたらす可能性がみられた研究結果を発表した。
研究を行ったのは、大学病院・研究機関、医療法人などからなる「スギ板材から揮発するテルペン類の効能調査委員会」(委員長=東北医科薬科大学若林病院病院教授・住友和弘氏)。
実験の比較に使われた木材は①秋田スギ心材の赤身を使った無垢板(60㌢×90㌢×1㌢)と②同サイズで見た目や手触りの差異が小さいスギ柄が印刷された板(スギ不使用)。無垢材は60年以上の高齢樹が使われた。
実験方法は、それぞれの板を 高齢者施設の各居室(17平方㍍以下の一人用個室)のベッド頭部周辺に設置して、設置前および設置10週間後の各種データを比較した。
それぞれの居室で、設置前には確認できなかったセスキテルペン類が、①の板を設置した居室のみ確認された。さらに設置前後の神経心理学的評価のスコアを統計的に分析したところ、認知機能や精神的な健康、主観的な健康観に対して、改善効果をもたらす可能性が示唆されたという。
文献調査の結果からは、セスキテルペン類には、交感神経活動の抑制、認知機能向上に寄与する可能性、抗不安作用等に関する報告されている。
セスキテルペン類に着目した、非薬物療法としてのスギ材の可能性が考えられるため、同委員会は今後の課題として、今回の被験者の追跡調査、協力施設の拡大によるサンプル数の増大、サンプルとするスギ材の多様化などを挙げている。。
同委員会は、林野庁木材産業課・木材利用課が行政機関として名を連ね、住宅・木材技術センターと東北医科薬科大学が事務局を務めている。
研究結果の概要はhttps://www.howtec.or.jp/files/libs/6445/20260302160712494.pdf
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