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★日本の「木セキ」を世界へ 一般社団法人GREENが東京プリンスホテルに国産材製品展示

東京プリンスホテルにオープンした「木セキ」(写真提供:GREEN)
木服「GREEN T」と開発した阿部さん

  「日本のキセキを世界に伝えたい」―。SDGsに関連するさまざまな取り組みの振興を目的に活動している一般社団法人GREEN(武田佳代 代表)は8月28日、日本の木から生まれた製品を国内外に発信するショールーム「木セキ」を東京プリンスホテル1階にグランドオープンした。QRコードから製品を購入・注文することもできる。
 ショールームは、国内外からの観光客、政府やビジネス関係者など東京プリンスホテルならではのVIPが訪れているという。
 約26平方㍍のスペースには、木糸(もくいと)で編んだ「GREEN T」をはじめ、半年先まで注文が埋まっているという人気の木製冷凍ご飯容器「COBITSU」、重厚で滑らかな手触りの紀州スギのロッキングチェアはジーワークス(G.WORKS)製、木の折り畳み式車いすや木製自転車などウッドデザイン受賞作も並んでいる。
 「純粋に木が好きな人たちに見てもらいたい。そして、ここでつながり、一つのチームになって、日本の素晴らしさを世界に発信したい」とGREEN代表の武田さんは話す。
 港区生まれの武田さんは、慶應義塾大学文学部卒業後、カリフォルニア大学バークレー校で学び、外国語教育に従事した後、外務省中南米局南米課に入省、2016年リオ五輪に携わった。SDGsの理念に共感して2021年にGREENを立ち上げた。「GREEN」は、カリフォルニア大学バークレー校のクラスメートから言われたひと言「You're green(あなたは未熟だね)」に由来している。
 都会育ちであることから、自然豊かな地方の森への憧れが「木セキ」オープンのきっかけとなった。幅広い人脈と行動力で日本全国の木材製品が集まってきている。
 GREENのオリジナルブランドO2U(eau to you=あなたのための水)も立ち上がった。その第1号製品が、和紙の布代表取締役社長の阿部正登さんが製造した木服「GREEN T」。大阪のスギの間伐材からつくった木糸を編んだTシャツで、首周りにはSDGsの17色を配色している。これまでタテ糸ヨコ糸で織られた「布帛(ふはく)」の製品はあったが「ニットバージョンは初めて」(阿部さん)という。サントリーの森とのコラボTシャツのプロジェクトも進んでいる。

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