ニュース2022.11.08
木製建具と家具を製作する柳沢ファニチャー(青森県三戸郡五戸町)はこのほど、家族と一緒に成長するテーブル「Grow Table」を開発。同社家具ブランドWood Familiarから販売を開始した。
Grow Tableは、子供の誕生や、ペットを迎える、両親と暮らすなどといった家族のライフスタイル変化に合わせて、天板四隅のアタッチメントを交換できるのが特徴。アタッチメントは①玩具や小物を入れられるフリーポケット型②立ち上がりをサポートするハンドル型③通常のテーブル形状になるフラットタイプ―の3種類が用意され、子供との暮らしから高齢者介護までライフスタイルの変化に合わせて切り替えが可能。
テーブルサイズは①幅1200㍉②幅1500㍉―の2タイプで、奥行き750㍉、高さ700㍉は共通。材質は青森ヒバとオークの2種類でウレタン塗装仕上げ。価格は材質とサイズにより異なり▽青森ヒバ①19万円②20万円▽オーク①15万円②16万円―となっている(いずれも税別)。
新製品開発に当たって同社は、青森県の「令和2年度広域連携による知財ビギナー支援事業」を受けて実現した。この事業は県内中小企業を対象に、知的財産を活用した商品開発と販路開拓を支援するもの。また製品の新規性や独創性、技術の高さが認められ「令和4年度レッツBuyあおもり新商品」にも認定された。
新製品は、東京都杉並区の家具セレクトショップ「wood good brothers」で2023年2月ごろからの展示とオンラインショップでの販売が予定されている。
◆Grow Tableの詳細はhttps://www.yng-f.com/
◆柳沢ファニチャー 柳沢雄基専務の話
1960年の創業以来、建設業界の下請け仕事を中心に木製建具・木製家具の製作・施工を行ってきましたが、近年住宅着工件数などが減少し、それに伴い売り上げも減少傾向でした。
販路開拓のためオリジナル製品の開発をかねてから考えていたものの、新製品開発におけるノウハウを社内で持っていないことや、作ったとしてもどこに売ったらいいかわからないなどの課題があり、なかなか手を出せずにいました。
広域連携による知財ビギナー支援事業の支援企業に選んでいただいたことがきっかけで、新製品開発にチャレンジすることができました。
みんなが笑顔になれる家具を
開発当初は大企業が持つ開放特許の移転を検討しましたが、開発を進めるにつれ「つかまりやすい家具があってもいいのでは」というアイデアが上がり、プロダクトデザイナーや板金企業と試行錯誤しながら開発。
約3年の期間を経て、天板四隅に取り外し可能な3種類のアタッチメントを好みに合わせてカスタマイズできるGrow Tableが完成、11月から販売を開始します。
少子高齢化が進む社会環境の中、要介護者の在宅介護を視野に入れ、介護者とその家族、みんなが使いやすく笑顔になれるような家具を開発したいと考えました。
子供誕生から高齢者介護まで
Grow Tableのコンセプトは、家族と一緒に成長するテーブル。子どもが生まれる、ペットを迎える、両親と暮らす―など家族のライフスタイルの変化に合わせてアタッチメントを切り替えることができるテーブルです。
アタッチメントは、おもちゃや小物を入れるフリーポケットや、立ち上がりをサポートするハンドルなどに切り替え可能です。子供の誕生から高齢者の介護まで、さまざまなライフスタイルの変化にも寄り添い、家族みんなで快適に使用してもらうことができます。
今後の販路としては、近隣の工務店での委託販売、東京都の家具セレクトショップ店頭およびオンラインショップでの販売を予定。
知的財産の検討も進めていますが、今回のGrow Tableの開発では特許の申請は難しいとのアドバイスを受け、青森県知的財産支援センターのサポートを受けながら意匠登録の出願を検討しています。
◆以下はGrow Tableの解説動画
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