ニュース2022.03.10
企業や商品に愛着・信頼を持つ「ロイヤル顧客」の意識データの可視化ツールを提供するスパコロ(東京都港区)は3月8日、大型家具チェーン・ニトリの利用実態についての全国調査結果を発表した。
それによると、調査対象の2人に1人が年に1回以上ニトリを利用し、価格の安さを利用理由にあげる人が半数を占めた。特に利用頻度が高い顧客では、ニトリ製品へのロイヤルティの高さがうかがえる結果になったとしている。
調査は2月4日~6日、全国の20~69歳を対象にインターネットを通して実施され、4358人から有効回答を得たという。
同社による「利用実態調査、ニトリ編」の調査結果は次の通り。
■ニトリの継続的な利用者が多数
有効回答のうちニトリの認知率は84・3%で、そのうち利用経験があると答えた人は68・8%、さらに現在も利用しているのは47・8%、シーズン1回以上利用しているという回答が17・4%となった。
利用経験者の7割が継続的に利用しており、認知から現在利用まで離脱者が少ない利用構造となっていることがわかった。
■ニトリと競合店「ない」が3割
「家具などを買う際に、ニトリに代わって選んだり、ニトリとどちらを利用するか迷うお店(ブランド)はありますか」という質問に対して、ニトリを1年以内に利用した顧客のうち67・8%が「ある」と回答。これに対し「ほとんどない」と答えた人の割合は32・2%で、3人に1人は他のブランドと比較することなくニトリを選んでいることがわかった。
■ニトリの競合トップはIKEA
「買い物をしようとした時に、ニトリと比較対象として思い浮かぶブランドは」という質問には、上位からIKEA9・3%、カインズホーム7・9%、無印良品7・7%となった。
業態別の合計でみると、ホームセンター/家具店が61・7%で過半数を占め、次いで雑貨店16・3%、ECサイト9・0%、総合スーパー9・0%となっている。
購買目的の商品ジャンルや金額の大小に応じて比較対象となるお店の業態も違っていることが考えられる。
■ニトリアプリ利用者ほど来店多い
ニトリの1年以内利用者のうち、ニトリアプリを利用している人は32・6%。これに対し利用していない人は67・4%だった。
アプリ利用の有無でニトリの年間の利用回数を比較すると、利用している人は5・7回。利用していない人は1・9回で、アプリ利用者が約3倍多い結果となり、アプリ利用者のブランドロイヤルティの高さがうかがえる結果となった。
■買い物トップは生活雑貨・日用品
ニトリ利用する際の目的の商品は、生活雑貨・日用品が43・8%でトップ。布団・寝具33・8%、キッチン用品・調理器具35・4%、収納・衣類収納31・8%、インテリア雑貨29・0%などとなった。
利用頻度の高いロイヤル顧客は、一般顧客に比べて比較的日常的に利用することの多い水回りの製品や小物が買い物の目的となっているように見受けられる。
■ロイヤル顧客は独自商品に魅力
ニトリを利用する理由は「価格が安いから」が50・8%。次いで「品揃えがよいから」27・0%、「車で行きやすいから」28・8%が続いた。約半数が「安さ」をあげ、ニトリの主な利用動機となっていることがわかる。
利用頻度の高いロイヤル顧客は、一般顧客に比べて「自分のスタイルに合った商品が良いから」、「買い物が楽しいから」、「ブランド独自の製品があるから」、「ブランドが好きだから」というポイントが高く、ニトリ独自の商品に魅力を感じ、買い物を楽しんでいる層がロイヤル顧客となっていることがうかがえる。
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