ニュース2017.02.15
桜設計集団「堀切の家」 木に「耐火性」持たせる
ハルキ「病院木質化プロジェクト」 患者へ「安らぎ効果」
トヨタ自動車が開発した木製自動車「SETSUNA(セツナ)」(最優秀賞)をはじめ、木材利用の可能性を切り開くさまざまな技術や取り組みを昨年12月に表彰した「ウッドデザイン賞」のセミナーと受賞作品紹介が2月4日、東京ビッグサイトで開催された「木と住まいの博覧会」(主催=ナイス)の会場で行われた。
同賞運営事務局(活木活木森ネットワーク、国土緑化推進機構、ユニバーサルデザイン研究所)が企画、同賞のサポート連絡会のメンバーでもあるナイスの協力で行われ、優秀賞(林野庁長官賞)を受賞した2つのプロジェクトのリーダーのスピーチとトークショーが行われた。
紹介されたプロジェクトは同賞ハートフルデザイン部門で受賞した桜設計集団一級建築事務所(東京都渋谷区)の「堀切の家」と、同ソーシャルデザイン部門で受賞したハルキ(北海道茅部郡)の「病院木質化プロジェクト」。木は燃えやすい、病院には不向きという固定観念を覆し、木材利用の領域を広げた点が評価された。
堀切の家は、東京都葛飾区の木造密集市街地(準防火地域)に立つ木造2階建て住宅。都市部で木造建築物を建築する際の全てのソリューションを網羅している。
「木材が燃えやすいという常識にとらわれず、適材適所に木材を使った」と説明する桜設計集団代表の安井昇氏。「一般に木材は火に弱いといわれるが、厚板を使うことによって燃え抜けないようにすることができる」と実験映像を流しながら紹介した。
ハルキは地域材のパネルを使った「病室ユニット」を開発。4時間で組み立てることができる。プロジェクトを進めているハルキ企画開発室長の鈴木政樹氏は「病院に提案した当初は『前例がない』と断られた」エピソードを紹介、産官学の連携で殺菌効果などの試験を行い「ビニールクロスとそん色ない結果が得られた」という。
実際に導入すると、木の温かみや吸音効果、患者の心理的な効果など医師や看護師らから好評価を得ることができた。患者からも「自宅にいるような安らぎがある」と喜ばれている。
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