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LIFE×DESIGN出展リポート<その2>

製作に約6カ月要する船箪笥/帳箱

匠工芸 北前船で使用された船箪笥を復元

 匠工芸(福井市)は日本で唯一、本物の材料と製法で船箪笥(たんす)・三国箪笥を製作する工房。江戸から明治時代にかけて日本海海運で活躍した廻船(かいせん)や北前船で使用された船箪笥は、職人の知恵と技術が結集した逸品だ。
 同社は、材料から工法まで全て当時のままで復元して製作。今回は船箪笥の帳箱(ちょうばこ)、懸硯(かけすずり)などを展示した。来場者からは「こんなの見たことがない」という声が聞かれ、「全て手作り。北前船が残した技と知恵が詰まったものです」と同社担当者。
 ケヤキの古材を使用し、漆で仕上げた箪笥は、鉄金具で装飾され、内部にはからくりも施されている。複雑な仕組みの錠前を持ち、金庫としても活用できる。価格は、船箪笥/帳箱 三枚亀戸(三国型)で320万円(税別)。

ラフジュ工房 実用的な和製アンティーク

ラフジュ工房(茨城県常陸太田市)は、日本、イギリス、フランス、北欧のアンティーク家具や雑貨などを販売する通販サイト。「使えるアンティーク」をモットーにし、家庭用インテリアからオフィスでの使用まで可能なように古家具をリペア、リメークする。
 「今人気なのは和製アンティークです」と同社工房長の刈谷直弘氏。江戸後期から昭和初期に作られた時代箪笥(たんす)や、食器などを入れる戸棚の水屋などが人気だ。「日本の古き良き時代の家具を、使い勝手良くリペアして今に残していきたい」
 展示した製品は、古い建具をリメークした収納ケース。時代を感じさせる和のテイストを生かしながら、実用的にアレンジされている。

諸富家具振興協同組合 産地「もろどみ」をPR

佐賀市の諸富家具振興協同組合は、産地「もろどみ」のPRと販路拡大を目的にレグナテック、ミマツ工芸、平田椅子製作所、飛鳥工房の4社が共同出展した。
 平田椅子製作所は椅子2脚を展示。平田尚士社長は「カーテンや壁紙など家具・インテリアの周辺業界の人にも知ってもらいたい」と話す。
 木のおもちゃを製作する飛鳥工房は、木馬やスプーンなどを展示した。

アンティークの建具をリメークした製品
椅子や木のおもちゃなどを展示した

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