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★【MIFF2026特集③】若手を育てるデザインコンペ 新たなステージへ

デザイナーと出展者ペアとインフォーマ・マーケッツ・マレーシアとの間の覚書(MOU)締結式がMITECで開催された

 MIFFはこれまで、ファニチャー・デザイン・コンペティション(FDC)を通じて、マレーシアの家具のデザイン力と若手デザイナーの発掘と育成に力を注いできた。2016年のMIFFはそれが新たなステージに進化する。
 MIFFを主催するインフォーマ・マーケッツ・マレーシアは10月13日、マレーシアの家具産業の将来を見据え、ファニチャー・デザイン・コンペティション、同国の若手デザインーによる企画展示「xOrdinary」と「Design Exhibition」、さらに継続的にデザインの発展をサポートする「MIFF FDC CLUB」を発足、この4つの柱によって若い才能を育成し、グローバルなデザインイノベーションを促進する一端を担うことを発表した。
 2016年のMIFFでは「遊び心、実用性、目的意識:ジェネレーション・アルファ(2010年から2024年頃に生まれた世代)のための家具」をテーマに、FDCとデザイナー、メーカーを年間を通してつなぐプラットフォーム「MIFF FDC CLUB」などが具体化される。
 FDCは40歳未満のデザイナーを対象に、アルファ世代とそのミレニアル世代のライフスタイルに合った、5~9歳の子供向け寝室用家具をデザインするコンテストが行われる。FDC審査委員長のエリック・レオン氏は「現代の子供たちの生活や学習方法に応えるだけでなく、マレーシアのデザインの世界的な評価を高める斬新なアイデアを奨励する」と抱負を述べている。受賞者には総額12,000リンギ相当の賞金、トロフィー、そして表彰状が贈られる。2025年のコンペティションには、30の機関と民間企業から335件の応募があった。
 MIFF FDC CLUBは、CONNECT(ネットワーキング)、SELECT(キュレーション、コラボレーション)、EDIT(コンテンツ開発)という3つの戦略的な柱を通して若手デザイナーと既存のメーカーをつなぎ、会員は施設見学からプロトタイプ開発まで、さまざまな機会を得ることができる。メーカーは新たな視点のデザインに触れることで競争力を強化できるという。実際に今年のコンペティションで優勝したWong Lilie氏は、Amber Officeと提携するに至った。ほかにも数々のコラボレーションが実現している。これらのデザイナーはMIFF2026で新製品を発表する。
 ゼネラルマネジャーのケリー・リム氏は「デザイン人材の育成と業界パートナーシップの促進を通じて、マレーシアの家具業界が未来の世代に向けて進化と繁栄を続けるためのプラットフォームを提供する」と述べた。
 このほか「Happiness(幸福)」をテーマにした第5回xOrdinaryも開催される。

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