ニュース2024.02.21
ダニエル(神奈川県横浜市)の会長、高橋保一氏が1月31日、老衰で死去した。81歳だった。葬儀は2月6日、横浜市内で行われた。
「100年家具」の販売、家具の修理工房「家具の病院」、技術者を養成する「家具の学校」などユニークな活動を展開、横浜クラシック家具のブランド確立のため、多くの1級技能士を育てた。
神奈川県家具協同組合の副理事長を20年間務めた後、相談役理事として同組合を支え続け、経営の近代化と後継技能者の育成に優れた成果を上げた功績が認められ、2015年に「神奈川県民功労者」として顕彰された。
高橋氏は大学卒業後、3年ほどの会社勤めを経て、親類の咲寿武道氏が経営していた湘南木工・イズミ家具インテリアに入社。横浜クラシック家具の製造とその技術を残すため横浜クラシック家具協業組合を設立。その販売会社として1973年にダニエルを創業。
横浜開港とともに、元町は洋家具発祥の地として歴史に刻まれた。家具デザイナーの富沢市五郎氏と咲寿氏は、横浜洋家具の再興に務め、高橋氏は富沢氏からその思いと夢を託された。1995年にダニエル社長に就任、横浜の職人が西洋から学んだ家具づくりを「ヨコハマクラシック」として伝え続けた。
地球環境保全が求められる時代に、安い家具を使い捨てることに早くから警鐘を鳴らし、98年には家具の修理を専門に行う「家具の病院」を横浜市内に設立した。2020年、息子の咲寿義輝氏が社長に、高橋氏は会長に就任した。
高橋氏は、16年に英国で出版された椅子張りの技術書を翻訳、独自に解説を加え編さんした。それまで伝承だった椅子張り技術まとめたその書籍は、解説書として「家具の病院」「家具の学校」の教材として利用された。21年には、高橋氏がダニエルの歩みをまとめた「元町家具屋の今昔物語」が出版された。横浜の家具作りの伝統を守りながら、軸をぶらさずに長く使える家具作りを訴え続けた。
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