ニュース2023.03.16
イケア・ジャパン(千葉県船橋市)は3月14日、板材製造時のクライメートフットプリントを削減するため、製品製造に使用する接着剤を化石原料ベースからバイオベースに切り替えると発表した。これにより2030年度までに化石原料ベースの接着剤を40%削減し、接着剤からの温室効果ガス排出量を30%削減することを目指す。
同社によるとイケアのバリューチェーンでは現在、接着剤を最も消費する板材製造時に使われる接着剤由来のクライメートフットプリントが全体の5%を占めている。今後バイオ接着剤への切り替えを段階的に進め、2030年度までに大半の板材製造工場で、環境への影響が少ないバイオ接着剤の使用を目指すことにしている。
バイオ接着剤100%を目指すため同社は近年、外部パートナーと新しい接着剤の試用を促進するプログラムを開始したという。これら産業用接着剤には、食材用とは別に産業用として栽培された植物が使用されているとしている。
同社では、これまで10年にわたって化石原料ベースに替わる接着剤を探し求めてきたが、その結果、リトアニアのカズルー・ルーダにある工場では現在、トウモロコシ由来の接着装置が大量製造現場で初めて採用されており、並行して他の接着装置の実験も行われているという。
同社では、新たな接着剤を見付けることは、再生可能エネルギー使用率100%を目指す取り組みとともに、パーティクルボード(圧縮成形版)製造におけるクライメートフットプリントをさらに削減するための主要アプローチの一つであり、この取り組みは2030年度までに使用素材をすべて再生可能・リサイクル可能なものにするというイケア全体の目標に沿っているとしている。
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