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★シンガポールで日本の木工文化紹介 ルミネと奈良県がポップアップストア

ルミネシンガポールでのポップアップストア

 ルミネ(東京都渋谷区)は12月9日、同社のシンガポール店舗「ルミネシンガポール」で、奈良県・奥大和地域で製造された木工家具・雑貨などを販売するポップアップストアを11月26日に開設したと発表した。この催しは奈良県が、奥大和のものづくりの魅力を国内外に発信し、販路拡大を目指す事業の一環で、同店でのポップアップストア開催は3回目。期間は来年1月5日まで。

■奈良の家具メーカーなど14社参加

 ポップアップストアには奥大和地域の家具メーカーなど14社が参加し、商品の生産背景やストーリーを伝えるとともに、吉野材の美しさを生かした商品を通して「吉野の自然と人々」を紹介するとしている。
 奈良県奥大和は、奈良県東部から山岳地帯の中南部にかけての19市町村を総称した地域で、同県の面積の約3分の2を占める。中でも奥大和産の吉野材を加工した家具・雑貨などが近年注目を集めている。
 ルミネによると、今回のポップアップストアでは新型コロナウイルスの状況を踏まえて、店頭での集客イベントは行わず、ECサイトでの販売や店頭での受注販売サービスを導入。顧客への事前オンラインカタログ配信、SNSで職人の制作過程や商品の使い方を説明した動画を配信するなど顧客対応に工夫した。
 これによりイベント初日から顧客多数が来店し、高価格帯の家具の購入や、ギフトとして雑貨を吟味する様子が見られ、顧客からは「高品質な木の素材感や香り、他にはないデザインと丁寧なクラフトマンシップに感銘を受けた」という声が寄せられているという。

■奥大和を知ってもらえる貴重な機会

 参加している奈良県宇陀市の製材メーカー、森庄銘木産業の森本達郎専務は「木材が盛んな奈良県奥大和を知ってもらえる貴重な機会。職人が手掛ける吉野の美しい森づくりの技術から、代々受け継いできた林業の歴史を商品を通じて伝えたい。トレーサビリティが問われる時代。消費者の顔が見えるものの販売を大事にして、商品になるまでの背景や商品に対するクラフトマンシップを見せるアプローチを今後も続けていくため、シンガポールを皮切りに他の国にも挑戦していきたい」とコメントしている。
 ポップアップストアに参加しているのは▽維鶴木工▽高野家具▽Studio Jig▽下市木工舎 市 ichi▽森庄銘木産業▽木工 森▽あかり工房吉野▽白い犬~Anjing Putih~▽ダイワ産業▽▽MURAO▽En låda▽スカイウッド▽吉谷木工▽廣箸―の14社。

高野家具・桧と杉皮のサイドボード
森庄銘木産業・丸太スツール
下市木工舎 市ichi・ビブラートチェア

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