ニュース2020.12.15
リゾート事業や地域資源活用事業を行っている「きたもっく」(群馬県長野原町)と、飛驒産業(岐阜県高山市)は12月15日、北軽井沢産の広葉樹を家具材に活用する「六次産業化の協働プロジェクト」を開始すると発表した。きたもっくが供給する北軽井沢産の広葉樹小径木を使った椅子を飛驒産業が製作。適切な伐採による健全な山林育成や、地元の産業振興といった課題解決を目指す。
群馬県長野原町は、広葉樹の天然林とカラマツの人工林の面積が合わせて約71%を占める林野面積占有率の高い中山間地域。全国の林業が抱える健全な山林の育成、地域産業の発展といった課題が残っている。
一方、家具製造業は、これまで主に外国産の広葉樹を利用してきたが、各国の輸出規制やコロナ禍による先行き不透明な状況を受け、国産広葉樹の利活用が求められている。
ただ、家具に適した大径木で高品質な木材を継続的に集めることは容易ではなく、国産材利用の大きな課題となっている。
今回のプロジェクトでは①きたもっくが調達する北軽井沢の広葉樹、特に有効活用の難しい小径木を②飛驒産業が付加価値の高いダイニングチェアに加工③きたもっくがネットサイトでEC販売する―六次産業化モデルの構築を目指す。
プロジェクトで製作されるチェアは、飛驒産業のダイニングチェアの中でも人気の高い「kinoe(パーソナルチェア)」と「SEOTO(セミアームチェア)」の2シリーズ。
kinoeは笠木部分の枝が特徴で、1本1本異なる形状が自分だけのチェアとして人気のシリーズ。体に当たる部分は丁寧に切削されて、抜群のフィット感と座り心地を実現しているという。価格は5万8300円(税込み)。
SEOTOは、デザイナー・川上元美氏によるシャープで直線的なデザインと短い肘が横方向にも出入りし易いセミアームチェア。背板から肘木、後脚までが一体になったモダンなシルエットが特徴。価格は7万8100円(税込み)。
いずれも通常のラインナップとは異なる北軽井沢産ナラ材で製作され、ナラ特有の重厚感や、きめ細かい年輪が特徴。耐久性・耐水性にも優れ、永く愛用いただけるとしている。
販売は、きたもっくECサイト(https://asabun.com/hardwood_project/)を通じて12月18日に受注を開始。1製品あたり20脚以上の注文が集まった時点で製造に移る。オーダー締め切りは2021年1月31日、製品発送は同年秋ごろを予定。きたもっくでは、運ばれた原木が椅子になるまでをSNSを通じて随時レポートするとしている。
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