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飛騨の家具フェスティバル特集② 柏木工 東濃ヒノキのスツール登場

コンパクトで愛らしい「ヒノコ」。東濃ヒノキを大胆に曲げて作られた。座面の手触りも滑らか
オーク無垢板の積層を見事な曲げを入れた「うたたね椅子」。適度な揺れが心地良い

 柏木工のショールーム「柏館」のエントランス正面には、その年の象徴的な新製品が展示される。今年は岐阜県産ヒノキ(東濃ヒノキ)を使ったスツール「HINOCO(ヒノコ)」が披露された。
 一見、曲げわっぱの弁当箱のようなたたずまい。ヒノキの薄板を、わずかにすり鉢状に大胆に曲げ、カシの木釘を打ち込んで止めている。座面には滑らかな手触り感がある。機械と職人の加工技術が高度に融合した製品だ。
 「ヒノコ」は優れたものを意味する「檜/ひ」から生まれた小さな「子/存在」に由来する。日本の素材や価値観を伝える、きっかけとしての「火の粉」とかけた造語。仕上げはオイル塗装とウレタン塗装。価格は6万5000円(税別)。
 適度な揺れと安定感のあるデザインのイージーチェア「UTATANE CHAIR(うたたたね椅子)」。ホームユースから旅館、ホテルなどコントラクトユースまでカバーする。座板は5㍉のオーク無垢板の積層に曲げを入れている。
 柏館の2階は、発表から25周年を迎えた「高山ウッドワークス(TWW)」のコーナーが全フロアを使って設けられ、故岩倉榮利氏がデザインした初期作品の復刻や岩倉研究室による新作が披露された。柏木工と岩倉氏ゆかりの人々の思いが息づいている。
 このほかソープフィニッシュの仕上がりとホワイトオークの無塗装感を持つ独自開発の塗装材を使った製品やローソファとテーブルを使ったフロアライフの提案、ウィンザーチェアの世界を広げた新作など見ごたえある展示が繰り広げられた。

連子格子が特徴的な高山ウッドワークスの新作ソファ。岩倉研究所がデザインした

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