ニュース2018.09.19
今年の飛騨の家具フェスティバルは、例年に比べて新作の数が絞られた。各社のショールームでは、メーン会場のコントラクト展示を意識した展示や、人気商品に新ファブリック、シェーズロングやベンチなどのアイテムを加えるなどシリーズの充実を図り、新たなユーザーの開拓に焦点を当てた動きが目立った。
ショールームに昨年から設けられた「コントラクト・コレクション」の展示コーナーに、東京の多摩産スギ材を使った応接セット、伊勢志摩サミットの円卓にも使った三重の尾鷲ヒノキ(FSC認証材)によるチェアとベンチ、岐阜の東濃ヒノキを使用した応接セットを展示して、地域材を活用した同社ならではの事業提案の強化を図った。
新作はマンションのコンパクトな空間での家族のコミュニケーションを考えた「YURURI」を発表した。ダイニング、カウチソファのリビング、オープンキャビネットをそろえ、テーブルは壁に寄せられるように半円形状になっている。ソファとダイニングチェアは、ほぼ同じ高さにそろえている。デザイン室の小平美緒氏は「リビングとダイニングの垣根を越えてコミュニケーションができるように目線を考えてデザインした」という。
「森のことば」にシェーズロングなどを加えるとともに(8月22日号既報)、1969年に発売した「穂高」の50周年を記念して、陶芸家の鹿児島睦氏のオリジナルファブリック「ナベダイラ」を発表した。
鹿児島氏が「ウィリアムモリスのような、長く愛され、手仕事感のある良いものを目指した」という「ナベダイラ」はその名の通り、穂高岳(岐阜県高山市)の鍋平高原に咲く花をモチーフに、緻密なゴブラン織りで仕上げた。
国内の椅子張り産業が縮小する中で「日本の良いものを残そう」という思いが込められている。新たなユーザー層の開拓を視野に入れた鹿児島氏のファブリックととともに、穂高の木部のカラーについても、ナチュラル色を追加した。
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