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2018飛騨の家具フェスティバル特集 その2
技術&デザイン 「総合力」を結集
レストランを再現

リアル・スタイルによる「The Restaurant」の絵コンテ

 今年の「飛騨の家具フェスティバル」は、コントラクト提案「The Restaurant」を展示テーマに、実際に飛騨の家具の椅子に座り、テーブルに触れ、岐阜の食材や小物に出合う体験型展示が繰り広げられる。飛騨の総合力を結集し、どうレストランが再現されるか注目される。



 展示コーディネートは、リアルスタイル(愛知県名古屋市)。家具をはじめとするオリジナルアイテムを製作し、「Feel Real,Feel Japan」をコンセプトに全国で5店舗のライフスタイルショップ「REAL Style」を展開している。
 会場エントランスを抜けると、ロビースペースを中心にラウンジやバー、メーンダイニング、茶室など異なるコンセプトでコーディネートされたブースが表れる。同社代表の鶴田浩氏は「あえて、さまざまなメーカーの商品を組み合わせ、新しいコーディネートを提案する」という。
 同社は岐阜駅直結の商業施設「アクティブG」内に県産品アンテナショップ「THE GIFTS SHOP」を運営、食品や地酒から美濃焼き、高山の家具まで独自の視点でセレクトしている。そのノウハウを生かし「家具の展示だけではなく、目や手に触れるものまでこだわっている。これまでにない新しい体験型の展示になる」と鶴田氏。
 会場中央部にはセンターキッチンを意識したカウンターが配置され、同社がセレクトした飛騨の地酒や食品などが並ぶ。試飲や試食、購入して土産として持ち帰りもできる。

■国産材の未来を語る
 国産材利用に積極的に取り組む5社によるトークが繰り広げられる国産材家具サミットが今年も5日に開催される。
 広葉樹を使いデザインを前面に打ち出している「カリモクスタンダード」を世界で展開するカリモク家具。北海道産広葉樹を使い、深澤直人氏がデザインした家具をケルン国際家具見本市などに出展して話題になったカンディハウス。成形合板による圧密技術でスギやヒノキを使ったデザイン性の高い製品を次々とリリースしている天童木工。スギの圧縮技術をさらに進化させた柾目圧縮による美しいデザインのアイテムを開発しミラノデザインウィークでも注目された飛騨産業。日本全国に国産材の供給網を構築し地域性豊かな製品を企画・開発しているワイス・ワイス。5社の代表者が国産材の今と未来を語り合う。
 北海道の旭川デザインウィークでも開催され「国産材を家具に活用するという気運は高まっている」「今、追い風が吹いていると感じる」という状況を確認し合った。 今回はゲストスピーカーとして、東京・港区の「みなとモデル二酸化炭素固定認証制度」の事務局・技術専門官を務めるNPO法人フォレストリンク代表理事の白鳥芳洋氏が参加する。
 モデレーターを務めるJDN取締役ブランドディレクターの山崎泰氏は「自治体など全国の国産材導入の最新状況を確認して情報交換しながら前へと進めていきたい」と語った。

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