ニュース2026.09.08
ミニマリズムの対極にあるマキシマリズム。世界の中でフィリピンのManila FAME(マニラ・フェイム)は、その波動を最も感じる。人工知能(AI)と急速な自動化が、世界の働き方や創造のあり方を変革する一方で、ライフスタイルはその真逆の、海や森、生き物や草花などの自然に回帰する傾向がある。低迷する市場の先を読み解くヒントは、オーガニックなデザインが渦巻くマニラ・フェイムにある。
ホーム、ファッション、ライフスタイル分野の輸出見本市「マニラ・フェイム」は、10月15日から17日まで、マニラのワールド・トレード・センター・メトロ・マニラで開催される。家具・インテリアなどの代表企業約400社が一堂に会する。
貿易産業省(DTI)の輸出促進部門である国際貿易展示会・ミッションセンター(CITEM)が主催しており、今年で第74回を迎える。9月2日から東京ビッグサイトで開催されている東京インターナショナル・ギフト・ショー西4ホール(西4―T52―04)のCITEMブースで、その展示の雰囲気を体験できる。
マニラ・フェイムの今年のテーマは「Bloom」。昨年の「Objects of Nature」を発展させたもので、自然の仕組みや生物の特性を模倣してデザインする「バイオミミクリー」と有機的なフォルムの探求を継続しつつ、職人コミュニティーの活性化について掘り下げる。
そのキーマンとなるのがフィリピンのデザイン界をけん引するトニー・ゴンザレス(Tony Gonzales)氏。地元の製造業者と国内外トップデザイナーをマッチング・コラボレーションさせる特別企画展示「Design Commune(デザイン・コミューン)」参加企業20社を指導し、装飾雑貨や照明など約100点の新プロトタイプを共同開発して展示する。
「トロピカル・モダニズム」の第一人者として知られるミロ・ナバル(Milo Naval)氏がメンターとしてサポートする「Home at FAME(ホーム・アット・フェイム)」では、家具・照明の新作が40点近く披露される。
フィリピンの家具メーカーは、「伝統的な技法と先進的なデザインを融合させること」を得意としている。会場にはバンブー(竹)、ラタン(籐)、アバカ、現地産の木材など伝統的な天然素材を使った製品が並ぶ。
中でも毎年注目を集めているのが、セブ島出身のインテリアデザイナー、ケネス・コボンプエ(Kenneth Cobonpue)氏。その家具は「オーシャンズ13」などハリウッド映画にも多数採用され、ジュリア・ロバーツをはじめ多くのハリウッド・スターたちに愛用されている。職人の高齢化に危機感を感じ、若手の育成にも力を注いでいる。
来年の「カラー・オブ・ザ・イヤー」であるルミナス・ブルーで彩られた会場で、キーマンたちが、今年も生命力みなぎる作品を披露する。
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