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★【MIFF マレーシア国際家具見本市】日本は海外向けのスタイルも考えて これからのMIFFと日本との連携 MIFFチェアマン タン・チン・フアット氏に聞く

タン・チン・フアット氏

 30周年を迎えたマレーシア国際家具見本市(MIFF)。創設者でチェアマンのタン・チン・フアット氏に、30年前に抱いた夢とこれから何を目指していくのか聞いた。

 ――30年前にMIFFを創業された時は、どのような夢をいただいていたのでしょうか。 
 30年前のマレーシアの家具業界はまだ規模が小さくて、輸出もゼロに近いものでした。木材も安く輸出しており、単位森林を伐採するだけでした。業界の皆さんは、変わらなければいけないと思いました。私はこれはチャンスであり、可能性があるのではないかと思っていました。
 30年たった今では、あれだけ大きなMITECの展示スペースが足りなくなり、マレーシアの家具のプラットフォームとして成長したことを誇りに思っています。これは30年前に、バイヤーや出展者の皆さんと一緒に協力してやっていこうという姿勢が間違っていなかったという証拠です。
 ここまで成長したのは、皆さまの支えがあったからこそです。日本をはじめ海外からいらっしゃるメディアもそうです。本当にありがとうございます。
 ――マレーシアそしてアジアにおけるMIFFの役割とは。 
 業界の皆さんは30年前、輸出先として欧米しか見ていませんでした。そのとき私は、隣の国を忘れないでと言いました。日本も主要な輸出先の一つです。中国や東南アジアからもバイヤーが訪れます。アジアは輸出先として、高いポテンシャルを持っているのです。
 ――IFFTなど日本の見本市との連動についてどうお考えになっていますか。 
 私たちは輸出をターゲットにしていますが、日本のIFFTは目的が異なります。どちらかというとIFFTは、自分たちのマーケットに入れようとして、輸出のことはあまり考えていないと思います。
 家具にはいろいろサイズがあり、スタイルがあり、さまざまな素材が使われているのですが、日本は日本スタイルにこだわりすぎているように思います。もっと国際化して、海外向けに作ってほしいと思います。
 MIFFがIFFTにどう協力できるかということで言えば、もっとMIFFのことを日本のバイヤーさんにプロモートしてほしいと思います。MIFFに出展することによって、海外のバイヤーとのネットワークが広がり、国際化のいい機会になると思います。
 MIFFの最初の3日間は、海外のバイヤーを優先して入れるようにして、最終日にローカルのバイヤーに来てもらうようにしています。
 ――これからMIFFをさらに成長させていくために、今、何を考えていらっしゃいますか。  
 中国のように規模の大きな展示会にすればいいということではなく、私はもっと良いプラットフォームをつくりたいと思っています。将来的には出展者の皆さんが、海外から求められるいいものを作っていると、たたえられる展示会にしていきたいと思います。例えば、珍しい製品を探しているバイヤーが、ここに来れば見つかるというような、そういうワンストップで求めるものが見つかる場所になれれたらと思っています。

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