ニュース2022.05.19
ドイツで70年近い歴史を持つ見本市「オルガテック」がなぜ日本で開催されることになったのか。その経緯や「オルガテック東京」の役割について主催者であるケルンメッセのバイスプレジデント、マティアス・ポールマン氏に聞いた。
――なぜ日本でオルガテックを開催したのですか。
理由は2つあります。コロナ禍の中で、私たちのようなオーガナイザーにとっては、新しいマーケットを見つけることが大きな課題となっていたことが第1の理由です。
2つ目の理由が日本オフィス家具協会(JOIFA)の存在です。私たちのところまで来てくれて、日本の家具のマーケットは大変興味深いものであり、オルガテックをやってみないかと、JOIFAの方から話を持ち掛けてくれたことです。
具体的な話になったのは2020年からでした。その頃から日本の各団体や出展の可能性のある会社と話し合いをしました。ドイツのいろいろな組織団体とも話し合いました。それを総合的に判断した結果、オルガテック東京をやりましょうということになりました。
――日本にオフィス家具のデザインに関する展示会はありませんでした。オルガテック東京の役割についてどのように考えていますか。
アジア地域において、より多くの人たちにオルガテックと出会う場を提供するのがオルガテック東京の役割です。
ドイツにおいてオルガテックは、イノベーションの代名詞であり、オフィス家具市場で今後数年間、重要になってくるテーマを取り上げるという役割を持っています。
コロナのパンデミックの間、オフィス家具市場では大きな変革が起きました。ドイツというローカル市場で重要視されている変革のテーマを世界の市場に持っていく。それを日本でやりたいと考えてオルガテック東京を開催しました。
――ニューノーマルの時代の中で、オルガテック東京の役割は大きいと思います。
ワークプレースに家庭で使うような家具を提供するという全く新しいマーケットができたわけですから、その意味ではチャンスでもあるわけです。これからのオフィスは、スポーツができたり、社食がレストランやカフェのようになったり、いろいろな機能が求められています。
――オフィスとホームでボーダーレスな動きが活発になっています。ドイツでも同じようなことが起きているのでしょうか。
ドイツのマーケットも同じです。「imm cologne ケルン国際家具インテリア見本市」に出展している会社がオルガテックにも出展する動きがあります。以前だったらオフィスで使っていた家具を家庭で使ったり、家庭で使われていた心地よい空間を作る家具がオフィスでも求められるようになっています。
オフィスは、これまでのようにパソコン、デスク、チェアがあればいいというのではなく、居心地のいい会議の空間が求められる例もあるように、使われる家具もこれまでと違うものになっています。ホームとオフィスの境界は、なくなってきているといえます。
家具のパーツを作っているハーフェレが、ホームユースのデスクを作り消費者に提供しはじめている例もあります。業界構造や各社の関係性が変わってきているということです。
――10月にドイツで開催されるオルガテックはどのような見本市になるのですか。
テーマは「NEW VISIONS OF WORK」です。1月のケルン国際家具インテリア見本市が中止となったので、オルガテックに流れる動きがあります。照明や音響、スポーツができるような設備、室内観葉植物などオフィスを心地よく過ごすための空間やマテリアルリサイクルなどの環境対応が重要なテーマになります。
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