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★三菱地所レジデンスがマンション内外装に埼玉のスギ使用 準不燃材、街並みと調和

天然木を施したラウンジ(完成予想CG)
エントランスにも埼玉のスギが使われる(完成予想CG)

 三菱地所レジデンスは2月23日から、同社で初めて内外装に準不燃加工の天然木材を使ったマンション「ザ・パークハウス大宮吉敷町翠邸」の個別プロジェクト説明会をオンラインで開始した。竣工(しゅんこう)は2023年12月上旬を予定している。同社の木材利用推進プロジェクト「木の守PROJECT」の一環。今年は民間建築物の木材利用プロジェクトがさらに進むとみられている。家具業界では、建築、住宅メーカーと一体となった木製家具の事業展開に拍車がかかりそうだ。

 同マンションは、JR高崎線さいたま新都心駅近くの、さいたま市大宮区吉敷町に建設される。大宮エリアでは4件目の「ザ・パークハウス」で、地上19階建て。エントランスのひさしの軒裏、共用部の天井、壁面などに埼玉のスギを使い、ぬくもりのある空間にするという。
 鉄筋コンクリート造りのマンション共用部の内装は、準不燃材または不燃材として認定を受けた素材を使う必要がある。一方で、外装に木材を利用する場合は、木材の対候性を高める塗料を表面に塗装する必要がある。このため、内装と外装を同一の素材で仕上げるためには、準不燃材として認定を受けながら、外装としても使用できる厳しい条件をクリアしなければならない。
 同マンションは、一定の対候性を持つ塗装が施された状態で準不燃材として認定を取得した木材を採用することで、2層吹き抜けのエントランスの外部の軒裏から内部のエントランスホールまでを同一素材で仕上げることを実現する。同社は「地元産の天然木材が経年により表情を変化させていくことで、吉敷町の街並みに時間をつむぎ、調和していく」としている。
 共用部のラウンジは、リモートワークスペースやブックラウンジとしても利用できる。天然木材を使った大型テーブルを配置し、壁面にはスギの格子などを施す。
 同社は分譲マンションの建設に際して、コンクリートの型枠合板に使用する木材の伐採、供給のトレーサビリティーを行い、認証の取得も進めている。

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