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★【飛騨の家具フェスティバル 出展リポート⑤】飛驒産業 独自の技法で生まれた森と歩む「森羅」の魅力

三沢氏の彫刻を中央に「森羅」の椅子とスツール
建築家の隈研吾氏がデザイン、「抜け感」を重視した「クマヒダ」ラウンジモデル

 100周年記念事業を昨年から展開してきた飛驒産業は、4つの価値観(人を想う、時を継ぐ、技を磨く、森と歩む)に基づく新作をHIDA高山店で披露した。
 「森と歩む」を代表する「森羅」は、森の生き物のような有機的な佇まいとは裏腹に、3Dデータと最新の5軸NCルーターを駆使して、スギ材を集積した塊を彫刻のように削り出す従来とは異なる技法で作られている。小径木や早生樹、端材を有効活用できるとともに、これまで角材や板材で難しかった、体全体を包み込む3次元形状を実現している。
 デザインは彫刻家の三沢厚彦氏。「明治神宮100周年記念イベントで粘土で作った三沢さんのおどろおどろしい椅子の模型を見て衝撃を受けた」とデザイン室プロダクトデザイングループ係長の上條憲一郎氏。3Dプリンターを使いながら、そのイメージを形にしたという。
 「第七號(ごう)椅子」は円い卓子(テーブル)」、「クマヒダ」は、ラウンジモデルを追加した。

「第七號椅子」の卓子。柚木沙弥郎氏のファブリックや椅子から醸し出される雰囲気を現代の卓子として表現した

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