自私寸評

2025年5月21日付 自私寸評

 パリ東部のバスチーユ広場を起点とするフォーブール・サンタントアン通りは、中世から家具の街として発展してきた。フランス全土から届く木材をセーヌ川から水揚げし、馬車で運んで家具工房へ。製作された製品はベルサイユ宮殿の調度品をはじめ貴族らに愛好された。ルイ15世様式や16世様式など歴代の王侯が好んだ肘掛け椅子や書斎机には、寄せ木細工や彫刻、金箔模様など当時の職人たちが匠の技を競ったという▼ところが17…

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