ニュース2023.07.06
宇宙開発に使われたロケット部材を利用してアップサイクル製品を製作する「&SPACE PROJECT」が北海道内の企業を中心に進められている。プロジェクト第一弾は「宇宙家具」で、道内の家具メーカーなどが協力して「宇宙タンクベンチ」や「宇宙カーボンチェア」など7点の創作家具を製作。その製品を展示する催しが、このほど北海道釧路市の釧路空港1階スペースで始まった。会期は7月30日まで。
プロジェクトでは、ロケット開発・製造事業のインターステラテクノロジズ(北海道広尾郡大樹町)が素材を提供。サトケン(川上郡標茶町)、得地ファニチャ工業(釧路郡釧路町)、釧路製作所(釧路市)などメーカー各社が家具製作に協力している。
宇宙家具の製作は、集められたロケットの廃材や治具などを家具職人が選別し、工房に持ち帰って加工。金属、木材などそれぞれ適した工房が異なるため、複数の工房で連携して取り組んでいるという。
展示されている家具は次の通り。
◆宇宙タンクベンチ=エタノールと液体酸素が搭載される燃料タンクをリメイクしたベンチ。素材は極低温の燃料に耐え、強度と軽さを併せ持つアルミ合金。
◆宇宙カーボンチェア=ロケット部材を使用したチェア。カーボン繊維強化樹脂(CFRP)で織った布をプラスチックで固めた素材で、軽くて強い。
◆宇宙パラソルテーブル=ロケットの強度を測定するための試験体を土台に利用。アルミの構造材にCFRPを組み合わせた素材で軽くて頑丈。
◆宇宙シェルフ=ヘリウムガスタンク搭載部を再利用した棚で、アルミの構造材にガラス繊維の布をエポキシ樹脂で固めた板で構成。
◆宇宙プランター=エンジンを組み上げる作業台治具を使用。
◆宇宙フラワーベース=燃焼試験施設の隔壁部材を利用した植栽家具。素材はエンジンが爆発した際にも爆風と炎を防ぐ強固な鉄壁。
◆宇宙ビックローテーブル=ロケット発射台の断熱材を使ったローテーブル。アルミ板とアルミシート、グラスウールで熱を通しにくい構造。
展示では、宇宙を身近に感じてもらおうと、使われている部材がロケット開発のどのようなシーンで利用されたか、どのようなプロセスで家具が作られたかなどを紹介。プロジェクト参加各社は、この取り組みを通して宇宙ビジネスを盛り上げ、新しい産業の創出を目指している。
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