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「クリーンウッド法と家具業界」大阪セミナー マルニ木工山中社長 奇跡的回復を熱弁

山中社長

 日本木質バイオマスエネルギー協会と家具新聞社が主催する全国セミナー「地域経済活性化セミナー クリーンウッド法と家具業界~解説と報告 国内外を市場としたビジネス戦略」が11月9日、大阪市の大阪YMCA会館で開催された。マルニ木工社長の山中武氏が「『世界の定番』を目指して」について講演し、今年90周年を迎えた同社の歩みを紹介した。

「世界の定番」目指す

 山中社長は講演の冒頭で、クリーンウッドの登録について「とても大事なことだと思う。当社でも輸出が増えてFSC(森林管理協議会)やPEFC(森林認証プログラム)の認証材を使い、CoC認証事業者にもなっているが、クリーンウッド法の登録事業者にはなっていない」と述べた。その理由について「これがないとビジネスできないというところまできていない」ことを挙げた。「どれか一つの認証を取得すれば、各国で同じように戦える環境を整えてほしい」と訴えた。
 マルニ木工は1928年、「工芸的に作られたものを少しでも機械化することで、買い求めやすい価格で提供する。それこそが日本の住宅文化を高める」ことをモットーに創業した。
 バブル崩壊後の業界の低迷の中で苦戦したが、2008年に深澤直人氏デザインの「HIROSHIMA」を発表して、奇跡的な回復を果たした。
 山中社長は深澤氏に財務諸表を見せて「大赤字です。お金ないです。時間ない。でも想いと技術はあります」と直談判に臨んだ。深澤氏は「結果は後からついて来ます」と答え、別れ際に「世界の定番をつくろう。Yチェアを超える椅子をつくろう」と話したエピソードを紹介した。同社は「HIROSHIMA」を米アップル社に数千脚納品する快挙を果たした。
 山中社長は「家電も車も当たり前のように世界のブランドを構築している中で、家具でそれができている会社は1社もない。100年たっても世界の定番として認められるような家具をつくりたい」と抱負を述べた。
 最後に、2028年5月22日の同社100周年に向けて「ヴィトラ・キャンパスやイームズの家のように、世界で最も美しい椅子をつくりたいと思っているマルニ木工に行ってみたいと思っていただけるようにしたい」と締めくくった。

22日仙台セミナー

◇「クリーンウッド法と家具業界」予定
仙台セミナー(定員100人)
●日時・会場 11月22日午後1時30分~5時30分(開場は午後1時) TKPガーデンシティPREMIUM仙台東口
●内容 「クリーンウッド法の概要と意義」林野庁林政部木材利用課林業・木材産業情報分析官 河野晃氏、「早生広葉樹『せんだん』の活用と国産材家具の海外戦略」イトーキ営業推進統括部プロジェクト営業推進部 末宗浩一氏、「家具業界の現状から考えるクリーンウッド法のビジネス展開」家具新聞社取締役編集長 加納浩志、「クリーンウッド法の登録の流れ」一般財団法人日本ガス機器検査協会JIA‐QAセンター環境検証室室長 柳澤衛氏

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