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★アルコールスタンドの棚を再活用 林製作所、家具新市場開拓へ

「AnoTana」シリーズ
サイドテーブル

 オフィス家具製造販売の林製作所(大阪府東大阪市)はこのほど、手指消毒用アルコールポンプスタンド部材の棚を再活用したサイドテーブル、ブックスタンド、机上ラックを開発、10月20日から3製品の販売を開始すると発表した。
 同社によると、アルコール消毒液ボトル台とポンプスタンドシリーズは2002年に中国で発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)を機に発売した製品で、近年は新型コロナウイルスの感染拡大により需要がコロナ禍以前の10倍以上に拡大、2020年度は約3万7000台、21年度は約3万4000台を販売したが、現在は減少しコロナ禍前に戻っているという。
 需要高騰期に欠品を防ぐため確保した約2千枚の棚板が在庫として残っているため、同社では若手社員を中心にプロジェクトチームを立ち上げ、アイデアを出し合い家庭用家具への転用に取り組んだ。
 棚としての強度やサイズ感、素材の持つ木の温かみを生かした開発を進めた結果、このほど「AnoTana(あのたな)」シリーズとして製品化した。製品名は同社社長が在庫状況を聞く口癖の「あの棚どうなっとるかな?」からネーミングされた。現在、同様の棚を使った後続製品も開発中という。
 今回発売される製品は次の通り(価格は税込み)。
 ◆サイドテーブル=天板高を一般的なソファやベッドから利用しやすい60㌢に設計。天板奥のホルダーにスマートフォンやタブレットを立て掛けて充電しながらハンズフリーでの利用が可能。パイプを曲げた脚部のシンプルなデザインも特徴。サイズは幅25×奥行き28×高さ62㌢。重量2㌔㌘、耐荷重5㌔㌘。販売価格は8800円。
 ◆ブックスタンド~ほんのこしかけ=棚板にスチール製のブックエンドを取り付けた書籍用スタンド。積まれた本が読まれて本棚に収まるまでの「こしかけ」の役割を果たす製品。サイズは幅25×奥行き22×高さ20㌢。3850円。
 ◆Z脚机上ラック=ディスプレイ台としても安定感のあるZ型の脚が特徴。玄関などに置いても違和感のないデザイン。サイズは幅25×奥行き20×高さ20㌢、重さ2・6㌔㌘、耐荷重2㌔㌘。4980円。

ブックスタンド~ほんのこしかけ
Z脚机上ラック
コロナ禍で一時は爆発的に需要が増加したアルコールスタンド

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