ニュース2026.05.11
各国の市場に合った変化が必要
MIFF創業者・チェアマン タン・チン・フアット氏
目まぐるしく変化する世界情勢の中で開催されたMIFF。主催者はバイヤーとマレーシアの製造業とのマッチングについて、さらに手厚いサポート態勢で臨んだ。長年取り組んでいるデザイナーの育成についても、新たなプラットフォームを構築した。チェアマン・創業者のタン・チン・フアット氏とゼネラルマネジャーのケリー・リム氏に、MIFFの今後と日本とのコラボレーションの可能性について聞いた。
――米国の関税政策はどのような影響を及ぼしていますか。
トランプ大統領の言うことが変わっているので、答えることが難しいです。米国を巡っては、中東の戦争が起きたことでますます先行きが不透明になっています。今見られる直接の影響というのは、ドバイからの移動に困難が生じていることです。
――MIFFはマレーシアの若手デザイナーの育成に力を注いできました。今後、日本のメーカーとのコラボレーションなどは考えられますか。
彼ら(デザイナー)は常にその準備ができています。MIFFとしてもすぐに支援できる体制を整えています。メーカー、デザイナー、売り手をつなげることがわれわれの役割ですから。日本の企業で興味を持っているところがあれば、共に発展する機会を生み出していく構えです。
――日本で注目されている製品やデザインはありますか。
特定の製品というより、素材、品質、使い方、メンテナンスといった全体的な流れに日本の強みを感じます。
――その上で、日本が国際市場へ進出するためには何が必要でしょうか。
われわれは国際バイヤーのプラットフォームを提供していますから、この場所を活用してまず、世界でどのようなものが求められているか理解していただきたいです。例えば、日本の家具の寸法は世界の標準とは少し違うので大きめにしたり、価格競争力を高めるために生産量を増やしたりといったような、これまでと違う要望に応えるための変化が重要だと思います。
貿易公社と提携して国際ネット拡大
ゼネラルマネジャー ケリー・リム氏
――MIFFはこのほど、投資貿易産業省傘下のマレーシア貿易開発公社(MATRADE)と新たな提携を結びました。これによって出展社や来場者にはどのようなメリットが生まれるのでしょうか。
MATRADEは政府の代理機関であり、世界各国に張り巡らされた貿易拠点と多岐にわたるサポートを活用し、これまでより広い市場にアクセスできるようになります。特にMIFFを訪れるバイヤーや業者の半数が新規来訪者であることを踏まえると、MATRADEを通じて得られるマレーシア政府が国内外で行っているプログラムなどの情報は心強いものになるでしょう。
――デザイン面の強化に向けては今後、どのような点に注力していく方針ですか。
マレーシア人が持つ強い個性に焦点を当ててメッセージを発信していきたいです。その上で、国際的な組織を形成して共同プログラムを展開する目標を立てています。
具体的には、若手デザイナーの作品を対象とする「FDC(家具デザインコンペティション)」の受賞者とメーカーとのマッチングによるコレクションを立ち上げたり、新たに開設した交流プラットフォーム「FDCクラブ」を通じて双方のストーリーを紹介するなど、展示会後も長期的に関係を構築していく役割を果たしていきたいです。
――既に取り組んでいることはありますか。
国内では最大の家具産地であるジョホール州ムアルの家具協会と連携してデザイナーと顧客を直接介在するプログラムが動き出しています。また、このたび家具新聞と共同で制作したMIFFの公式マガジン「furnish now(ファーニッシュ・ナウ)」の日本語版の出版もその一環です。東南アジア最大規模の家具の輸出基盤となっている展示会が発信する確かな情報を通じて、日本の読者がマレーシアのメーカーや製品に関する理解を深めていただければ幸いです。
★【マレーシア国際家具見本市(MIFF)④】プロダクトとブースのデザイン競う
ニュース2026.05.11
★【マレーシア国際家具見本市(MIFF)②】主催者が語る日本との協業と輸出の心得
ニュース2026.05.11
★照明と収納を一体化 ミラタップ、メイク用ミラーキャビネット発売
ニュース2026.05.07
★全国4都市で新商品展示会 相合家具製作所、9シリーズを発表
ニュース2026.05.06
【3月の家具貿易】輸出前年比12・9%増加、輸入は7・6%減少
ニュース2026.05.04