ニュース2022.07.14
特別非営利活動法人Mt.Fuji Wood Culture Society(代表・吉野崇裕氏)は7月10日、山梨県南都留郡富士河口湖町に500脚の名作椅子を収蔵した「椅子の学び舎」をオープンした。椅子を展示するだけではなく、実際に触れ、自ら作るなどの体験を通した学びの場となるアクション・ミュージアムを目指す。
運営する木工作家の吉野氏によると、収蔵されている椅子は、北欧デザインを代表する椅子研究の第一人者、島崎誠氏(武蔵野美術大学名誉教授)が所有する200脚と、椅子コレクター・押垂勝久氏のコレクション300脚の合わせて500脚。世界初の量産椅子メーカー、トーネット社(ドイツ)の初期コレクションや、有名な映画のワンシーンで使われた椅子、ハンス・ウェグナーの数少ないソファなど貴重な椅子が多数含まれているという。
建物は築95年の古民家を埼玉から移築、2年かけて再生した建坪約363平方㍍の2階建て。1階に展示室、2階には多目的ギャラリーとミュージアムショップが設けられ、富士山の景観を楽しみながら自家焙煎コーヒーを味わえるカフェも16日オープンする。
また隣接地には間伐・自主製材した建材を使った森の工房が建設中。
吉野氏は「大径材が減り、国内の広葉樹が活用されてないと感じ、森と木を人が手を入れて循環させてきた日本の伝統に立ち返り、100年先の次世代に日本の古来からの木・森・木工文化をつなぐ学び場を作りたいと考えた」という。
椅子の学び舎の所在地は山梨県南都留郡富士河口湖町大石2814番地4、電話080・3217・5282(吉野氏)。開館は土曜日と日曜日の11時~16時。入館料は一般1000円、学生500円。詳細は椅子の学び舎。
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