ニュース2021.07.16
イノアックコーポレーション(名古屋市、井上聰一社長)は7月14日、植物由来原料を50%以上配合したウレタンフォームの開発に成功したことを発表した。
同社が開発した「ECOLOCEL BEH(エコロセル)」は、非食用の植物由来原料を50%以上配合しており、石油由来原料品と同等の性能を持っているため、温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)の削減と化石資源への低減に貢献できるという。植物特有の匂いが少なく、汎用品と同等の機械物性を持つため、マットレスや枕などの寝具類、衣料用パット、キッチンスポンジなど幅広い製品の素材として使えることをうたっている。
同社は40年以上前から植物由来の材料開発に取り組んでおり、2000年の初頭から本格的な製品開発を進めてきた。従来の石油製品と比較すると「強度が弱く、品質が安定しない」という課題があったため「製品化が困難な状況が続いていたが、配合と発泡試験を繰り返す試行錯誤の末に、開発の成功に至った」としている。
同社では国内企業を対象に製品サンプルを先着500人に無償提供している。申し込みはHAPPOHIN@inoac.co.jp。イノアックコーポレーション 発泡品事業部宛。
イノアックコーポレーションは1926年に自転車用のタイヤ・チューブの製造を始め、1954年に日本で初めてウレタンフォームの生産を開始した。ポリウレタン、ゴム、プラスチック、複合材などの製造・開発を行っている。これまで製造した製品は2万点以上。世界14カ国、100社以上に製品を供給している。
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