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★建築家・隈研吾氏がデザインする新たな内装材 サンゲツ新作「カゲトヒカリ」発表

品川ショールームに展示されている「カゲトヒカリ」
線に生じる「カゲ」が織り成す奥行き感を表現した「しゃらしゃら」

 サンゲツは4月22日、建築家の隈研吾氏とのコラボレーションによる壁紙と床材のコレクション「KAGETOHIKARI(カゲトヒカリ)」を発売した。同社が壁紙と床材を同一テーマで商品開発したのは初めて。谷崎潤一郎の随筆「陰翳礼賛」にヒントを得て、全国の職人たちの技術を集めた日本ならではの、影と光をテーマにした独自の内装材が誕生した。

 19日に行われた発表会見で安田正介社長は「私たちは経営方針にデザイン経営を掲げ、商品だけでなくスペースや空間のデザイン、さらに、そこで行動される皆さんがどういうことをやりたいか考えていきたい。今回は世界的に高い評価を得ている隈研吾さんのご指導の下で製品開発した」と話した。
 コレクションはレイヤーの奥行きを感じさせる「しゃらしゃら」、やわらかな霧のようにけぶる「もわもわ」、粒子による陰影が表情豊かな「つぶつぶ」の3つのカテゴリーで構成されている。隈氏が建築の仕事で普段から使っている「オノマトペ」をモチーフにデザインされており、商品名として採用した。
 開発には、全国の職人や技術者が参加した。編みは奈良の老舗であるヨネセン、カーペットの織りは1921(大正10年)に創業した山本産業、100年を超える織物壁紙の歴史を持つ小島織物。越前和紙の杉原商店の紙すき技術が採用されている。

ゆっくりと流れる時間の移ろいと空気感を表現した「もわもわ」
「カゲ」が本来生みだしている力強さや温かみを表現した「つぶつぶ」

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