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★ベトナム家具販売に刺激を 大手タビコホームが展示会 ジャパンパビリオンも登場

広大なタビコホーム社の展示会場
ジャパンパビリオンが初登場した

 ベトナムの家具販売会社TAIVICO HOME(タビコホーム)社が主催する家具フェア「VIEFURN365」が9月25日、ドンナイ省ビエンホア市の同社店舗で開幕した。会場にはジャパンパビリオンが設けられ、馬場家具など日本の家具、木材、金具、木工機械メーカーなど7社が出展した。10月1日まで開催される。
 同フェアは、不況による販売不振の刺激策として家具メーカーを支援することを目的に開催された。会場であるタビコホーム社の敷地は5万平方㍍。今回のイベント展示場となった同社店舗約2万平方㍍のスペースには、家具メーカーなど250社・団体が出展した。同社社長のファン・ニャット・チュン氏は、オープニングセレモニーで「現在のベトナム国内市場、家具輸出市場の状況は非常に厳しいが、今後の経済回復に伴う家具ニーズに対応すべく、今回のようなイベント開催など継続して家具販売事業を行っていく方針」とあいさつした。また、ベトナムの家具、住宅用木材について「現在は輸入木材に依存しているが、政府、業界関係者総力を挙げて、商用木材の植林事業を行っている。将来的に、ベトナム国産の木材を利用した家具、住宅の製造、販売ができるよう協力していく」と決意を述べた。
 ジャパンパビリオンは、日系企業・日本人による品質管理を行い、日本市場向けに適した日本製の製品を製造している会社が集まった。馬場家具、ダイニング家具など製造するMoc Luc、ヒノキの家具、雑貨を製造する丸紅木材、木工塗料の和信化学、家具用金具の向陽技研、木工機械のヤスダコーポレーション、企画デザイン会社のNC1が出展した。
 同パビリオンを企画・主催した日系卸売会社のKURASHICO(クラシコ)代表・阿部政幸氏は、タビコホーム社について「この3年間、イベント時や店舗リニューアルの際に、準備、運営のサポートをさせていただいた。常に前向きに、あきらめずに少しずつ店舗の改装を行い、社員教育にも真摯に取り組み、業界の発展のために活動している」と紹介した。ジャパンパビリオンの実現に至った経緯について「今回のイベントにかける社員の皆さんの熱い思いを聞いて企画を思い立ち、日系企業に声掛けして、参加させていただいた」と説明した。
 ほかにも朝日木材加工、セルボなどの日本企業、日本木材輸出振興協会と愛媛県による地域材のPRブースも出展した。
 タビコホーム社はベトナム国内トップクラスの輸入木材販売会社であるTAIVICO(タビコ)グループの中で、家具販売、店舗テナント事業を担っている。旧本社の工場、倉庫を利用して、周辺家具メーカーへ店舗場所として提供したり、委託販売で家具メーカーの製品展示など行ったりしている。
 敷地内にフットサル場、ジム、カフェ、遊園場所などがあり、家具販売だけでなく、さまざまなアトラクションを用意して、店舗滞在時間の延長に取り組んでいる。将来的にさまざまな家具が集積する、プラットホームの構築を計画している。
(写真撮影:KURASHICO 阿部政幸氏)

▼「VIEFURN365」リポート
 KURASHICOの阿部政幸氏が会場を案内いたします。

タビコホーム社社長のチュン氏(右)とKURASHICO代表の阿部氏(左)
朝日木材加工のブース
日本木材輸出協会と愛媛県は同県のスギやヒノキをPRした

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