ニュース2023.01.04
まず仕事を好きになることが大切
工場長 山本眞暢さん
秋山木工を卒業した後、各地のメーカーで修行を積み、今は工場長を務める山本眞暢(まさのぶ)さん(36)。「基本はあいさつから始まる」。特注家具製造の傍ら、休憩時間に丁稚に職人の心得や技術を教えている。「仕事を好きになることが大切」と笑顔で話した。
父親に作ったデスク 親孝行が力の原点に
丁稚6年目 加藤颯人さん
2017年に丁稚修行の世界に入った加藤颯人(はやと)さん(28)の実家は、京都で造園業を営んでいる。
大学卒業後に父親の会社に入って造園の仕事をすることを考えていたが「人としてどう生きていくのか学びなさい」と父親から秋山社長を紹介され、丁稚修行を決心した。
12月の家具展示即売会では、父親のために製作した社長室に置くデスクを披露した。父親も初めて実物を見た。「すでに製作中の写真は送っていたのですが、塗装して仕上げた色を実際に見た父は、感動して塗装工場の親方のところまであいさつに行きました」と話した。スケッチブックのレポートを通じて日々の製作過程を親に報告していた。
丁稚になって4年目になってから仕事を任せてもらえるようになった。「どうすれば上の人と同じ仕事ができるのか意識して技術の向上を自分から求めていくようになり、最近はこれを失敗したら、みんなの給料に響くような仕事まで任せてもらえるようになりました。仕事に対する責任感は、木工も造園も同じだと思います」。
5年間の修業中に自分がどう変わったか聞くと「率先してごみを拾ったり、母や父にどうしたら喜んでもらえるか常に考えられるようになりました。それが自分の力の原点となり、辞めずにしっかりと頑張ろうという気持ちになっています」という答えが返ってきた。
迷いながらも丁稚に 今は変わったと実感
丁稚6年目 内藤恵悟さん
内藤恵悟さん(29)は2017年に丁稚として秋山木工の修業を初めて6年目になる。この日は次週に検品を迎える家具の製作作業に追われていた。
内藤さんの実家は東京で60年以上、芝家具の系譜を継ぐ老舗。大学では建築を学んでいたが学業に行き詰まり、一人で引きこもりがちだった時に母親から秋山木工を紹介され、迷いはありながらも丁稚の修業を積むことになった。
「最初はうまく家具が作れなくて、あまり向いてないのかなと思いましたが、それなりにうまくなろうと続けました。作業が遅いと言われることもありますが、早くきれいに作ることを心掛けています」。今はこの経験を無駄にせずに家具づくりを続けていきたいと思っているという。
学生時代は人と関わるのが苦手だった。「今でもそんなところはありますが、以前よりも人と話せるようになり明るくなったと言われることもあります」。引きこもっていたころ、自分中心に考えるところがあったが「多少はそういうところは改まったのかな」と控えめに自分が変わった実感を話した。
「周りの先輩には、仕事が早い方や、すごく几帳面できれいなものを作る方もいます。仕事だけではなく、周りのことをよく見て気遣いできる方もいます」。内藤さん自身、周りのことがよく見えるまで、家具を作りながら成長している。
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