ニュース2022.08.03
売り上げの一部が森林づくりに還元される「木になる紙」が全国に広がっている。2009年から同紙を利用している佐賀市はこのほど、二酸化炭素(CO2)排出相当量を相殺する「カーボン・オフセット」の取組を開始した。
佐賀市は広報紙の印刷用紙などに九州産の同紙を使っており、14年度から市内の森の間伐材を使った「佐賀の森の木になる紙」への切り替えを進めている。市が16年に策定した計画では、事業活動に伴う排出量を24年度までに13年度(7万932㌧)比13・3%の6万1515㌧に削減する。同紙による20年度25㌧分のクレジットを21年度の排出量と相殺する方針。
同紙の導入当初から事業に携わっている市契約監理課の山口和海課長は「初めてのカーボン・オフセットの取組に他の自治体も興味を示しており、商品の価値を高めることにつながると思う。民間にもこの動きが広がってほしい」と話している。
間伐材を主原料とする「木になる紙」は09年に登場、一般社団法人木になる紙ネットワーク(島田泰助理事長)が普及を進めている。2500枚入りのコピー用紙一箱当たり、52円の協力金を山元に還元しており、これまでの還元金は、1億円を超えている。
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