ニュース2022.01.31
トヨタ自動車(愛知県豊田市)の事業部門レクサス・インターナショナルは1月27日、次世代を担うクリエイターの育成・支援を目的とした国際デザインコンペティション「LEXUS DESIGN AWARD 2022」の入賞作品を発表した。
それによると10回目となる同アワードには57の国と地域から1726点の作品応募があり、その中から6組のクリエイターが入賞した。
入賞者は、世界の第一線で活躍するクリエイターの指導を受け、提案したデザイン案のプロトタイプ化に取り組む。最終作品は今春公開予定。
LEXUS DESIGN AWARD 2022の入賞作品と入賞者は次の通り(カッコ内は出身国)。
◆Chitofoam=廃棄ポリスチレンを消化するミールワーム(餌用の虫)の抜け殻を使って、分解可能なプラスチックを生成。環境にやさしい発泡スチロールの代替素材の応用を目指す。入賞者は、シャーロット・ボーニング氏(米国・ドイツ)とメアリー・レンプレス氏(米国・ノルウェー)。活動拠点は米国。
◆Hammock Wheelchair=車いす、フォークリフト、ハンモックの3つの機能を持ちあわせた介護用の椅子で、介護者の身体的負担を軽減するために介護者の目線で開発された。筒状の穴付きの布がパレットの役割を、2本の爪が付いた車いすがフォークリフトの役割を果たす。入賞チームはWondaleaf(マレーシア)。医療機器イノベーション企業に勤め、デザインとエンジニアリングのそれぞれ異なる専門分野を持つメンバーで構成。老人ホームの運営経験から介護者や患者を支援するデザインを形にするためにチームを結成。
◆Ina Vibe=軽量で持ち運び可能なガス式クッキングバーナー。調理で発生した熱を利用して電力を生み出す発電機能も備えている。調理・充電・照明といった複数機能で、電力供給が不安定な地域の生活支援を目指す。入賞はTeam Dunamis(ナイジェリア)。大学で工学および経営学を学んだ5人のチーム。
◆Rewind=認知症の高齢者が慣れ親しんだ動作を再現し、記憶を呼び起こすためのリハビリテーション支援ツール。手に持ったデバイスによる動作が、ペアリングされたモニター上に視覚的・聴覚的なフィードバックとして反映され、記憶を呼び起こすきっかけとなる。入賞者はポー・ユン・ルー氏(シンガポール)。人々の生活を向上させることでより良い社会を目指す、社会活動に積極的なプロダクト・デザイナー。デザインを直感的で包括的なソリューションを開発するための方法として考える。
◆Sound Eclipse=ノイズキャンセリング技術を活用し、屋外の騒音を打ち消すことで、窓を開けた状態でも静かな室内環境を目指す。窓に設置したデバイスの背面のマイクが騒音を感知し、スピーカーから騒音と同じ振幅で逆位相の音波を出すことで、音波と騒音が合成し、互いに打ち消しあって外からの騒音を軽減する。入賞は、工業デザイナー兼コンセプトアーティストのクリスティーナ・ロギーノワ氏(ロシア)と、プロダクトマネージャーのシャミール・サハビエフ(同)。
◆Tacomotive=盲ろう児教育における共創コミュニケーションに着想を得て開発されたアナログのドライビングゲーム。紙の手触り、特にざらつきや柔らかさの感じ方が異なる複数のパターンカットを利用し、手触りで探索を楽しむことができる。
入賞者は三國孝氏(日本)。東京大学統合自然科学科を卒業し、現在は同大学の大学院工学部(機械工学専攻)の博士課程に在籍し、デザインを研究している。
◇アワードの詳細はhttps://lexus.jp/magazine/artdesign/lexus-design-award/
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