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LIFE×DESIGN出展リポート<その1> 初の「リノベ」ゾーン新たな販路開拓

ナチュラルなテイストを前面に展開

 リノベーション新時代をテーマにした「ギフト・ショー LIFE×DESIGN」が2月1日から3日までの3日間、東京都江東区の東京ビッグサイトで初めて開催された。テーマは「暮らし デザイン 新時代」。会場に設けられた「リノベーションゾーン」を中心に「洋服を着替えるように、住まいを自分流にコーディネートする」ことを提案した。関家具は人気のアトリエ木馬の無垢一枚板を展示した。担当者は「住宅関係や設計士など求めるお客さまが来場してビジネスのきっかけをつかめた」と語り、取り引きは好調だったようだ。
 初の展示会となった「LIFE&DESIGN」展に各地の家具メーカーが「リノベーションゾーン」を中心に出展した。テーマをリノベに絞っていることもあって、出展者にとってはマッチングのチャンスに恵まれ、密度の濃い商談が進んだようだ。

関家具 自然な表情生かしたユニット家具

関家具(福岡県大川市)は木の自然な表情をデザインに生かした「nora.」(ノラプロジェクト)のユニット家具シリーズと、無垢一枚板の豊富な種類を取りそろえて各地でショップ展開している「アトリエ木馬」の新作を展示した。
 ノラは20~30代の若者をターゲットにカントリー調のデザインとコンパクトなサイズ感でリビング、ダイニングのインテリアを提案した。
 木の節もそのまま生かし、雑貨まで独特の世界観でデザインした同社の宮里藍さんは「ノラは野良の意味。草原、田、畑など草花や作物が生きる場所。強く優しく、繊細な場所をイメージしている。このブランドにこれまで気付いていなかった方々にアピールできた」と取引も順調だったという。

家具屋アカトシロ 使い方自由の低座椅子

 無垢材でオリジナル家具を製造する家具屋アカトシロ(愛媛県伊予市)は、低座椅子「5×1 ゴイチ」を展示した。ゴイチは、座る・足置き・うつぶせ・肘置き・枕にするなど大きく5つの機能を持つ。
 高さは12㌢でオーク材を使用。座面はレザーとスエードの2タイプ。「縁側でのんびりとくつろぐときに使うイメージでデザインしました」と玉井厚代表。座面には、フェースタオルを簡単にかぶせることもできる。
 色は愛媛県の特産であるミカンをイメージしたオレンジとグリーンの2種。インテリア雑貨的な感覚で「新生活や母の日、父の日など記念日のプレゼントにどうぞ」。レザータイプ1万9500円、スエードタイプ2万1500円(税別)。

杉本家具 神棚をシンプルに表現

 家具・仏壇製造の杉本家具(静岡市)は「つなぐデザインしずおか」ブースに出展。木の美しさをシンプルに表現した神棚を展示した。デザイナーの大森謙一郎氏とのコラボレーション。壁に据えつけるタイプと机上などに置くタイプの2つ。従来の神棚のイメージを覆す、すっきりとしたデザインはインテリアの趣。
 「マンションのリビングなどに違和感なく神様を祭ることができる」と杉本靖芳社長。家具・仏壇店以外の販路を広げようとギフト・ショーに参加した。雑貨小売り、通販業者などからの問い合わせがあったという。6月に静岡市で開かれる「シズオカKAGUメッセ」までに製品化する予定だ。

RENOVETTA 楽しく暮らす部屋作りを提案

 特別出展ブース「RENOVETTA(リノベッタ)」は、プロダクトデザイナーの喜多俊之氏が提唱する「リノベッタ プロジェクト」を具現化した部屋を展示した。リノベッタは、「すてきな暮らし」を実現するための空間作りを提案するマンションリノベーション。平均的な分譲マンションは2DK~3LDKで小さく仕切られた間取りが一般的だが、住人のライフスタイルやライフステージの変化に合わせて部屋の仕様を変える。 「家を舞台にして楽しく暮らす」ことを目的とした部屋は、間仕切りを取り払い、キッチン、ダイニングを中央に配置し、家族のコミュニケーションを重視している。日本の伝統、四季を感じられるようにと、約3畳の組み立て式の和室「障子結界庵」も配置した。

程よい高さが心地よい
神棚は付属の木製カバーで覆うこともできる
LDK内に組み立て式の和室を配置

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