ニュース2022.03.02
商業施設などの設計・施工を行っている船場(東京都港区)は2月28日、東急不動産がこのほど大阪府東大阪市に建設した交流型学生レジデンス「キャンパスヴィレッジ大阪近大前」で、環境・社会・地域に配慮したエシカルデザインによる家具を導入するとともに、家具作りの背景を可視化したバーチャルギャラリーを監修したことを明らかにした。
キャンパスヴィレッジ大阪近大前は、大阪府内の食事付き学生レジデンスとしては最大規模の251戸で、1階共用部にはカフェテリア、ラウンジ、シェアキッチン、スタディールームなど入居者同士が交流できるスペースが設けられているのが特徴。
船場によると、今回のプロジェクトに当たり①森林の循環を促す国産木材の活用②資源の循環を促す廃材や再生資源の利活用③ユーザーが資源循環に触れられる機会の提供―の3つの取り組みを実施した。
国産木材の活用では、家具メーカー・飛騨の森でクマは踊る(岐阜県飛騨市)の協力で、飛騨の広葉樹を活用した家具を製作。既存の木材流通では家具になりにくい部分を敢えてデザインに生かすことで、森林資源に新たな価値を与え、森林の循環を促すもの。
また、廃材や再生資源の利活用については、この建物の建設現場から排出されたケーブルドラムをテーブルにアップサイクルするなど、元の姿や形を生かしつつ、新たな家具として再生する取り組みを行った。
このほか1階の共用空間全体をバーチャルギャラリー化し、この建物の家具が完成するまでの背景やストーリーを掲示、ものづくりの背景を公開することで、入居者やギャラリーを訪れる人が資源循環に触れ、学ぶことができる機会を提供するとしている。
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